フェラーリになぜ心惹かれるのか?

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令和元年師走18日  今日もクルクル通信478号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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ストーリーとしての競争戦略を読み直しました。

最後に読んだのは1年前だったと記憶していますが、ストーリーの展開。読みやすさ、深さ。読む度に学びがあり、のめり込んでしまいます。

名作・古典と呼ばれているものは、「何度読んでも、その度に気づきや学びがある」と、言われていますが、まさにこの書籍も、それ。

「私にとって」の名作。バイブルです。

読んでいるときに、前回読んだ時のメモも見直したのですが、あの時は全然ビビッと来なかったものに、今回はビビッと来たり、その逆。あるいは、今回もやっぱりビビッと来るところもあります。

前者で言えば、例えば、それは先週ブログで書いた、「どこ?」の話

どこの業界を選ぶのか?

その業界でどういったポジションを取るのか?

自社の強みをどうやって活かしていくのか?

あたりが、全部書いてありました笑

前回の深層心理に残っていて、あのブログになったという可能性もありますが…

 

さて、後者の前回のメモにも残っていて、今回もビビッと反応したのが、フェラーリの事例です。

あの高級スポーツカーのフェラーリです。

高級スポーツカーの中で、圧倒的な地位を築いているフェラーリですが、実は年間の生産台数が、数千台。

最上位モデルのエンツォ・フェラーリは、3000台の売り切り。なんと、その価格は8000万円。

でも、それが抽選になるほど、世界中に熱狂的なファンがいるようです。

どういう世界なのか…信じがたいですよね。

おそらくなのですが、フェラーリのファンはフェラーリじゃなきゃダメなんですよね。

マセラッティーでも、マクラーレンでも、ランボルギーニでもなく、フェラーリが欲しいんですよね。きっと。

持っている知り合いがいないのでただの想像ですが…

高級スポーツカー市場の中で、フェラーリという独自のポジションを確保し、無競争状態を築き上げている。

まさに無敵の状態。

バイクで言えば、ハーレーダビッドソンがこれに近いのでしょう。

著者の楠木先生は、フェラーリの「ニッチ戦略」の代表例としていますが、ビオトープ戦略ともいえるのかもしれません。

楠木先生はニッチ戦略の鍵は、

無競争状態を維持すること。

すなわち、

売れるだけ売らないこと

だと仰っています。

数千台のマーケットにとどめているから、競合他社は、

「わざわざ、その数千台のために、この市場に参入する?そんな意味ないよね。放置しておこう」

としている。

もし仮に、売れるだけ売れるからといって、増産・販売したとすると、競合他社は、

「そんなデカい市場があるだったら、参入してみるか?」なんて思いかねませんから。

もし、ベンツやBMWが、実際に市場に入り込んできたら、生産能力・開発能力・ディーラーネットワークなどなど、総力戦に持ち込まれ、負ける可能性すらある。

そんな状態を作ってはならないからこそ、

売れるだけ売らない=急成長を望まない

ここがポイントになると指摘されています。

実際、フェラーリの2015年~2018年の業績推移を見ると、売上成長は一桁%の微増。(2017年⇒2018年は0.1%

しっかり、低成長を守っています。

ただ、2018年の売り上げは、過去最高の4260億。純利益も980億で、過去最高を更新しているようです。

てか、利益率25%って。従業員数は3300人。

とんでもなく美しいビジネスですね。凄すぎる。

「高級車は製造コストも高い」というのは私の勝手な思い込みでした。

しかも、フェラーリって中古でも値段が下がらないそうです。

「新車とほぼ同額で売却できた」って記事も見ましたし。

いたずらに台数を増やさないからこそ、二次マーケットも安定しているんでしょうね。

だから、なおさらファンが離れないのかもしれません。

クラシックモデルは、40億の値段がついているものもあるみたいです…

 

それにしても2回連続で、同じ事例にビビッと反応するということは、私自身の志向が、

マスではなく、ニッチ

ということを物語っているのではないか?そんなことを思わざるを得ませんでした笑

模倣の経営学の井上達彦先生は、

競争戦略の本質は、10年がかりで非競争の状態を築くこと

と定義されています。

マーケットを定め、自分の強みで戦い、ポジションを築く。

短期的な大勝ちを狙うのではなく、毎年確実に成長することで、10年後に非競争の状態を作る。

そんな美しいストーリーを実現するのです。
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【今日のうねり】
フェラーリのような美しいビジネス。ニッチ戦略に心がひかれるようだ。
マスではなく、ニッチ。
ニッチ戦略のポイントは、売れるだけ売らないこと。
マーケットを徐々に成長させていくこと。いたずらに短期に伸ばそうとは決してしない。
井上先生の定義にもあるように、
10年がかりで非競争の状態を築くことを目標にストーリーを描くのだ。