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令和2年睦月21日 今日もクルクル通信512号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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「圧倒的な差を見せつけられた」
脚本の勉強でLAに留学している、映画監督の友人からこんなメールが年末に届きました。
その作品は、
昨年のカンヌ映画祭で満場一致でパルムドール受賞した作品です。
「まだ見てないの?同じ日に紹介をした後輩は、先行ロードショーで観に行って感想を送ってきたけど」
そんなマキが、先日入りまして笑 慌てるように見てきました。
確かに、「凄い」作品でした。
絶対に滑らない映画。ぜひ、ご覧になっていただきたいと思います。
今日のブログはこれについて書いていきますが、ネタバレにはなりませんので、ご安心を。
万が一、「映画を見る時は、あらすじも一切知らずに見るのが流儀だ」という方がいらっしゃいましたら、ご鑑賞後、改めて読んで頂ければ嬉しいです。
実は、もう1ランク上の書く力を身につけるべく、学び直しています。まずは<小論文の書き方と考え方>という書籍を読みました。
大学受験のときに小論文は選択していなかったので、この手の書籍を読むのは、初めて。
山田ズーニーさんの書籍、大沢在昌さんの書き方講座などは読んだことはありましたが…
とはいえ、一応修士論文も書いていますし、このようにブログも510日以上毎日書き続けてますから、「そこそこ書けている」と思っていました。
でも、この書籍の第一章を読んだだけで、
「あー、全然ダメだったな」ってことがわかりました。
過去何度も「基本・基礎が大事」って書いてきましたが、
「そもそも、あなた、書くことの基礎を勉強してないじゃん!」
そう言われたようにも感じました。
(過去のブログを「基本」と検索しただけでも、10以上はヒットするのに…)
この書籍では、次のような、「文章の基本パターン」が紹介されていました。
それは、
・前提:テーマの確認と共有
①常識論・一般的な見方の確認
②違和感を、〈でも〉、という文脈で掘り起こす=別の角度から見る
③現実を多面的に見ることによって違和感の根拠を得る
というものです。
「確かに、言われてみればそうだよな」とは思いました。
しかし、この基本構造を理解し、意識して書いていたのか?
と問われたら、「曖昧です」と回答せざるを得ないのが正直なところです。
曖昧なものはないものと同じ。
そんな言葉が、胸の中に沸き起こりました。
これが「文章の基本構造」という、知識をインプットした状態で見た、〈パラサイト〉。これはこの基本構造に120%倣っていたように感じました。
①この「悲しい」社会では、共存共栄が成り立たなくなり、あるグループが他のグループと寄生的な関係に追いやられることが増えている
②でも、彼らを「寄生虫」(パラサイト)と誰が避難できるのでしょうか?
③例えばさ…
という感じで物語が構成されているように、感じられました。
この構造がベースで、エンターテインメントの要素が加わっていく。表現が加わっていく。映画の構成要素がこの上に山ほど乗っかっている。
例えば、脚本の書き方、撮影の仕方、編集の仕方、音楽の作り方などなど。これらのモジュール一つ一つにまた、基本があるんですよね。
一つの作品を作り上げるってのは、大変なことです。
2018年の〈万引き家族〉に引き続き、2年連続でアジア作品。しかもテーマが同じ。今まで以上に、この格差社会に対して、世界の意識が高まっているのかもしれませんね。
ちなみに完全な余談ですが、格差社会という言葉は、日本では2006年に出てきたそうです。この年の流行語大賞にも選ばれています。
この流行語大賞は、1984年にスタートに始まり、2013年に30年を迎えました。この時に、この30年間で「最も記憶に残っているものは?」というアンケートをしたそうですが、トップ10に堂々とをランクインされているそうです。
この映画の構造の捉え方が合っているのか?どうかは分かりません。
でも、
文章を書くことも、映画を撮ることも、自分が感じた違和感を、メッセージとして発信するという点においては同じ
であるのだから、基本的な考え方は同じなのだと思うのです。
書き手として、話し手として、まずは分かりやすくメッセージを伝えられるようになるべく、まずは基本から。
「型なし」にならないように。ゼロから学び直していきます。
「基本が大事だろ?ゴリ」
ってスラムダンクの名言ももう一度胸に刻みます。
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【今日のうねり】
書くことの基本は、
テーマの共有。
一般論の確認とその違和感の提示。
違和感の根拠を得る。
だ。
基本が大事だろ?ゴリ。