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令和2年如月12日 今日もクルクル通信533号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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最も個人的なことは、最もクリエイティブなこと
アジア作品として史上初めて、アカデミー賞作品賞を受賞した、<パラサイト>のポン・ジュノ監督の授賞式での一言です。
この言葉は彼が尊敬してやまない映画監督マーティン・スコセッシの言葉で、
彼が、小さいときに英語の勉強をしているとき、いつも片隅に言葉を置いておいたそうです。
受賞記事で、この言葉を見た時に、目が釘付けになりました。
これは、映画製作における言葉なのかもしれませんが、
個人の人生に置き換えてみても、めっちゃ勇気の出る言葉
だと私には思えました。
この世で後にも先にも、自分はたった一人しかいないのだから、自分の本能に従って思いっきり生きればいい。
それが、この世に二つとないオリジナルの物語となるから。
そんな意味なのではないか?と勝手に解釈をしました。
人生は一度きりだし、自分は自分しかいないのだから、例えば、他人の言うことよりも、自分の気持ちを優先すれば良いんです。そんなことをしていたらもったいないんです。
もちろん、人を傷つける、ものを盗むとか、人の道に反するようなことはやってはならないですが、そうでなければ、なんでもありなはずなのです。
昨日のブログで書いた、林監督とは彼のオフィスで、お話をさせて頂いていました。
朝9時から2.5時間、あっと言う間に時が経っていきました。
最初の1時間は、彼が、話している私の様子をカメラで撮っていたんです。(固定で置いているだけですが)
別に私を撮りたかったわけでもなく、
今、インタビューを中心とした、ドキュメンタリーを検討しているらしく、もしかしたら役に立つかも?
というだけです笑
なので、一部インタビューっぽい部分がありました。
その中で、話をさせて頂いた、私のここ3年の人生は「動きが多くて面白かった」そうです。
電通を卒業してから、この3年間で4社をを経験していますからね笑
でも、この今の自分は、3年前に全く想像できませんでした。別に独立がしたかったわけでも何でもなく、
ただ、その時々で、自分の気持ちに素直に従った行動をしてきた結果が、「今」というだけですから。
それを、そのまま、「面白いよ」って言っていただいただけなんですよね。
で、これってきっと誰にもある。その人にしかないオリジナルのストーリーがあるってことなんですよね。
それが、本能に従っていれば、従っているほど、ユニークになっていく。
そういった行動の集積が、「最も個人的で、クリエイティブ」になっていくんだと思うのです。
誰かと同じじゃ面白くないじゃないですか?
栽培マンになったらもったいないじゃないですか。
自分の気持ちに素直になって、もっとも、個人的に生きればいい。
私自身がそんなことを思っているから、ポン・ジュノ監督のこの言葉が響いたんだと思います。
ただ、映画のような作品として、第三者にメッセージを届けるのであれば、
もっとも、個人的なことを個人的なことだけにとどめておく
っていうわけにもいきません。
個人的なことの中から、普遍性のあるメッセージを抽出する。
それを、映画と言うエンターテインメントを通して、人々に伝える。
それが、クリエイティブなことになるのではないか?
ある人は、それを映画という形で、ある人は、小説として、また別の人は、テレビ番組として、それをやっているんですよね、きっと。
もっとも、個人的なことから抽出したメッセージをどう伝えるか?
映画という手法は、自分のメッセージを伝えやすくする、糖衣みたいなものなのかもしれません。
その糖衣錠を、観客はスクリーンを通して飲み込む。
観客は、それを飲んでいるときに、自分の人生を振り返ることがある。
それと、映画のメッセージが重なったときに、心動かされることがあるのではないか?
これが、映画と言うエンターテインメントの力の一つなのかもしれない。そんなことをこの言葉を聞いて思った訳です。
誰もが映画監督になれるわけではないですけど、
自分の経験の中からメッセージ・教訓を抽出することはできるはずです。
自分で、都度それを振り返って、自分の言葉にして残しておくだけでよいのですから。
でも、そこで抽出された言葉って、友達や家族、後輩、先輩。誰かに刺さる瞬間があるんです、きっと。
自分が悩んだり、考えたことと同じようなことに直面する人は、必ずいるから。
その言葉が、誰かのお役に立つことが出来たとしたら、素敵なことだと思いませんか?
本田直之さんの言うところの、
言葉をおごることができる
んですから。
それって、めちゃクリエイティブですよね!
毎日を個人的に生きて、そこから言葉を生み出せば、誰もが、クリエイティブに生きることが出来るんです。
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【今日のうねり】
一度しかない人生、自分の本能に従って思いっきり生きれば良いのだ。
その中で、得た教訓を自分の言葉をして保存しておく。
その言葉が誰かの役に立つことがある。それは、<言葉をおごる>ことになるのだ。
それはめちゃクリエイティブで素敵なことなのだ。
だから、最も個人的なことが、最もクリエイティブなことになるのだ。