「インビジブルゴリラ」を発見せよ

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令和2年如月22日  今日もクルクル通信543号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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インビジブルゴリラ

という心理学の実験があります。

<錯覚の科学>という書籍で紹介され、YouTubeでも動画が結構上がっているので、ご存知の方も多いかと思います。

この実験は、数十人の学生を集めてバスケットボールの試合をビデオで見せて、選手の「パスの回数」を数えてもらうというものです。

でも、実験の本当の目的は「ゴリラが見えるかどうか?」です。

試合の最中にゴリラの着ぐるみを着た学生が堂々と横切るのですが、半数の人たちは、そのゴリラに気付かなかった

というものです。

結果を知って、動画を見れば、「うそ?これで気づかないことなんてあるの?」って思うほど、堂々とゴリラが通過するのですが、

本当に、「パスの回数を数えている」ことを目的にした人は、ゴリラに気づかないそうです。

後に種明かしをして、その実験の様子を見せると、「別の動画でしょ!?」って言う人もいたとか。

この実験は、

人の認知には限界があるので、

意識をフォーカスしていること以外は見えない

あるいは、

人は、予期せぬことは認識できない

ということを示していると言われています。

似たような実験だと、こんなものもあるようです。

放射線科医に「10個の小瘤があるから見つけてください」と5枚のレントゲン写真を見せます。その画像の中にゴリラがいるのですが、

被験者の80%がそれに気づかなかった。そのゴリラの大きさは小瘤の50倍もあるにもかかわらず…

しかも、恐るべきことに、目の動きをトラッキングしておくと、確かに、被験者はゴリラの箇所をはっきりと捉えていたそうなんですよね。

人は見ようと意識していることしか見えていない。

仮に、見えていたとしても見えていない。

っていうことなんですよね。

 

意識していることしか気づくことが出来ない

これって、仕事でも結構起こっていると思うのです。

「部署間の衝突」なんていうのもこれの1種なんだと思うんです。

例えば、商品開発部は、「新商品開発をする」というお題を与えられているとすると、ひたすらそれにフォーカスする。

宣伝部は、「その商品が売れるような宣伝プランを考える」というのがお題ですし、

人事部であれば、「組織における人員の最適化」がお題になるのかもしれません。

経営企画部門であれば、「コストの削減」がお題になることもあるでしょう。

で、その組織に属する人は、それぞれのお題の最適解を求めて行動をし続けます。

いいんです、それが仕事なんですから。

ただそれぞれが、それぞれのお題にのみフォーカスをしてしまうと、互いの思惑が食い違い、衝突が起こってしまうこともありますよね。

例えば、宣伝部は、「商品のために認知を多くとりたい。そのためには、莫大な費用をかけたい」と思ったとしても、

一方で、経営企画のお題が、「コスト削減」だとしたら、双方の相容れない。衝突が起こる。

それぞれのお題解決が正義になってしまいます。

どうしたら、そのお題が解けるのか?ばかりに意識が行ってしまうんですよね。

でも、本来的に企業が為したいことは、社会の課題解決であり、お客様にハッピーを提供すること

で、その実現のために、各部門にお題が与えられ行動をしているはずなんです。

しかし、目の前のお題に意識をフォーカスをすればするほど、その本来の為すべきことへの意識が薄まってしまいます。

認知には限界があり、意識していないことは見えないのが、人なのですから。

これは、仕方がないことです。それぞれの持ち場で、それぞれのお題にために全力で行動をしている表れなのですから。

でも、組織全体としては、それではいけません。

個別最適の積み上げでは、全体の最適化を生み出すことはほぼ不可能ですから。

だからこそ、その全体最適のために、微妙に個別最適ではない判断・行動をとれる人が必要になります。

でも、それはすごく難しい。

目の前のことにどっぷり浸かりつつ、組織全体のことを考えて行動できなければならないのですから。

しかし、そういった人がないと、「インビジブルゴリラ」を見逃してしまうのです。

その「インビジブルゴリラ」は、大きな落とし穴のこともあるかもしれませんし、超ビッグチャンスのこともあるでしょう。

だからこそ、見逃してしまったら惜しすぎる。

そんな事態を回避するのがリーダーなんでしょうね。

自分たちのお題の枠を超えて、

そもそもこの行動は何のためにやっているのか?

これはお客様の喜びに通じているのか?

など、1歩下がった視点で全体的に見渡し、的確な判断をし、行動をし、組織を導いていくのがリーダーなのですから。

そんなリーダーになるために、まずは、第三者の力を借りながら、自分をモニタリングすることから始めても良いのかもしれません。

「インビジブルゴリラ」を発見するためには、まずは自分のことがビジブルにならないことには始まらないのだから。
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【今日のうねり】
「インビジブルゴリラ」という実験がある。これは、人は意識しているものしか見ることが出来ない。ということを明らかにしたものだ。
意識していることしか見えない。出来ない。ということは仕事でもよくあることだ。
自分の与えられていることだけに意識が行ってしまって、本来の大きな目的を見失ってしまって、個別最適な行動ばかりをとってしまうというケースだ。
これによって、エアポケット的に生まれて空間に「インビジブルゴリラ」がいるのではないか?
これは、ビッグチャンスのことも、大きな落とし穴なこともあるかもしれない。どちらにしても見落とすわけには行かない。
でも、難しい。人が気づかないことに気づかなければならないのだから。だからそれが出来る人をリーダーと呼ぶのだ。
そのリーダーになるためには、広い意識を持つためには、まずは自分のことを見えるようになることがから始めるのだ。

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