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令和2年如月26日 今日もクルクル通信547号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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最初の直感を大切にしています。
新しい企画を考える時、クライアントの依頼事項に応える時は、特にです。
その直感をベースに、周辺情報などを集め、検討を進めていきます。
この直感って、何も見た瞬間に思ったことを言っているわけではありません。
お題に触れた時に、論点を設定して、考えていった時に、最初に「これじゃね?」って思ったこと。
最初に検討した結果という意味での直感です。
その上で検討を進めていく中で、それとは異なった方向に行くこともありますが、最初の直感に戻ってくることがけっこう多いような気もします。
皆さんはいかがでしょうか?
一方で、情報が揃わないと考えられない。「まずは調査から始めないと!」
という、調査大好き人間。情報収集大好き人間。
たまにこんな人を見かけますが、これってどうなんでしょうか?
情報収集はどこまでやったらおしまいなのか?ってわかりにくいですよね。追い求めればきりがない。どこまでも調べることが出来ます。
でも、たくさん情報を集めたからと言って、良いアイディアが生まれるわけでもありません。
情報をどの観点で集めるのか?どの観点で整理するのか?
これがなかったら、情報が多ければ多いほど、判断が出来なくなります。時間もコストがかかるばかりです。
だから、情報を集めるにしても、初期の段階で、直感というのか、初期仮説と言うのか、自分の視点を持っておいた方が良いと思うのです。
情報収集をしている中で、初期の直感が誤っていることが分かったのであれば、きれいさっぱり捨てれば良いだけですし、
その初期の方向が間違っていたことが分かるのですから、それだけでも収穫が十分にあるんですよね。
なんてことを、最近仕事をしながら思っておりました。
すると、たまたま、濱口さんの<イノベーションの作法>を読み直していたら、この思っていたことが全部書いてあったんですよね。
90:10の法則
イノベーティブなアイディアの90%は、プロジェクト全体のうち開始直後10%の期間内に思い付いている
その理由は大きく3つあって、
1つ目は、手元にある情報がシンプルなため、ハンドリングしやすいから。
2つ目は、情報が本質的であり、核心をついているから。
3つ目は、情報が少ないためにかえって想像力が働くから。プロジェクトにおける情報が極端に少なければ、その欠損部分を想像で埋め、より自由にアイデアを広げやすくなるから
というものです。
だから、彼はプロジェクト初日に必ず答えを出すそうなんです。
もちろん、プロジェクトの最後の最後でよりイノベーティブなアイディアが浮かぶこともある。書いてありましたが。
この整理は実に素敵だなって思ったのです。マジで説得力もあるし。
一方で、情報収集大好き人間は、「<悪魔のチャート>に支配されている」とも言っていました。
そのチャートとは、「これくらいの情報があれば、考え始めても良いのではないか?」といった地点に達するまで検討を始めない。ただ、その地点に何も合理的な根拠がなく、単なる感覚であることが多い。
でも、多くの人は、その時間軸に囚われているのではないか?
これに囚われると、時間的制約を受けるし、情報が多い中で検討を進めるから、情報のバイアスがかかりやすい
結果、イノベーティブなアイディアが生まれにくい。時間軸に囚われた、<悪魔のチャート>だと。
確かに、このパターンってありそうですよね。
でも、先に直感で答えを出そうが、情報収集してから答えを出そうが、それを最後にまとめ始めるのって、納期の直前なんですよね。
前倒しをしたくても、前倒しがなかなかできない笑
「ぎりぎりまで考えている」と言えば聞こえは良いのですが…最後の思考の凝縮は、<締め切り>が担っていることも多いと思うのです。
必要は発明の母、締め切りは発明の父
これも同じく、濱口さんの言葉ですが、本当にそうなんですよね。お尻が差し迫ってこないと、思考の凝縮が進まないんですよね。
この二つの話を掛け合わせて考えると、
まずは、少ない情報の段階でも必ず結論を出す。
さらに、本来の納期ではなく、<疑似納期>なるものを自分で前倒しで設定するというアプローチは、良いアイディアを生むうえでは有効な方法なのかもしれません。
頭とお尻を意識して進めていきます。
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【今日のうねり】
少ない情報でも、論点を設定し、初期仮説を立てることが大切だ。それを直感と呼んでも良い。
時に、情報収集大好き人間がいるが、その仮説なくして、情報収集をしたところで、その情報の整理が出来ない。
取捨選択と言った判断が出来ないのだから、仮説はなければならないのだ。
濱口さんの<90:10の法則>で語られている通り、必ず初日で結論を出す癖をつける。
さらに、お尻も本来の納期とは別に疑似的に前倒しで設定することで、良質なアイディアを適切なタイミングで生み出せるようになるのかもしれないのだ。