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令和2年皐月27日 今日もクルクル通信638号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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昨夜、マンションのゴミ置き場の扉を開けると、一歩も足を出せないほどのゴム袋(大)が積まれていました。
普段は、とてもきれいなゴミ置き場のなので、ギョとしました。
でも、一瞬で、ピンときてしまったんですよね。
このゴミは、昨日、引越しをした人のものだって。
ゴミが多いのは全然良いのですが、入り口付近に置かなくても良いんですよね。なんせ、奥のスペースや上の段が空いているんですよ。
大変申し訳ないんですけれども、私はその瞬間に、その方が「そういう」人だって判断をしてしまいました。
「自分の事しか考えてない」ってことの現れですよね。「後の人の使いやすさ」などをまるで考えてないってことだなって。
繰り返しになりますが、いつもマンションのごみ捨て場はめちゃめちゃきれいになっています。それは一重に、管理人さんが丁寧な人だからです。
いつもきれいだから、「いい加減に捨てよう」と思ったことはありません。
てか、思えません。
今朝、その管理人さんとお話する機会がありました。
ちょうど今日は可燃ごみの日でしたので、家を出る時にちょうど管理人さんがゴミを出してくれていました。
もちろん、ゴミ置き場をきれいに掃除をして下さった直後でした。
思わず、「すごいゴミの出し方でしたね」ってお伝えすると、
「そうなんですよ、引っ越しの方かな。
ほんとね、ゴミの捨て方って人柄が出るんですよ」
「ああ、そうかもですね。てか、ひどい人っているんですか??」
「いますよ。分別がいい加減な人。ビンとかペットボトルをまとめて捨てている人とか。これ大変なんですよ、分別しないで出すと。
まずゴミ収集車の人が持って行ってくれない。酷い時は、ゴミ収集対象外に指定されることもあるんですよ。
それになったら、大変なんですよ。一度、隣のビルがそれになっちゃって」
「え、じゃあ管理人さん、怪しそうなゴミ袋って全部確認してるんですか?」
「そうですね。地面にトントンやれば、音で分かりますから」
ゴミ収集対象外にすらなる。そんなことを考えたこともありませんでした。
ご存じでしたか?
確かに、管理人さんのおっしゃる通り、ゴミの分別・捨て方に人柄が出るとは思います。
ですが、それ以上に思ったことは、
何事も入り口で対処するのが一番楽
ってことです。
一番最初の人がルールさえ守っていれば、後の大きなコストが一切発生しないってことです。
一人一人がルールを守りさえすれば、管理人さんがゴミの中身を確認するコストも、清掃員の方々がゴミの中身に意識を払わうコストも、ゴミ収集対象外にする?しない?の判断も指示するコストも。
全てなくて済むのですから
「千丈の堤も蟻の一穴から」とはまさにこのこと。
問題は起こさないことが理想です。
でも、仮に起こしてしまったとしても、問題が一番小さい段階で対処するのが、一番楽なんですよね。
この時に、ゴルフを思い出しました。ずっとやっていないのに笑
インパクトの瞬間では数ミリのズレだったものが、200メートル先では、その数十倍のズレを生んでしまう。
初期の誤差が、後に巨大な差を生んでしまうのです。
あるいは、弓道も同じでしょうか。
矢を放つ瞬間の数ミリのミスが、的に届く時には、数倍の差を生んでしまう。
移動距離が長ければ長いほど、関わる人が増えれば増えるほど、初期の小さなエラーが大きな問題へと発展してしまう
だからこそ、初期の細部への意識が大切なのです。
これは、ビジネスにおいても同じでしょう。
最初に、お客様の求めていることを間違って認識してしまうと、どんなに提案を作り上げたとしても、お客様には刺さらないですよね。
その準備過程で投じた全てのコストも、「お客様のお待たせさせてしまう時間」も全て無駄になってしまいます。
関わる人が多ければ多いほど、時間をかければかけるほど、その初期の僅かなミス。「ボタンの掛け違い」が命取りになってしまうのです。
初期の細かい部分も含めた認識のすり合わせが何よりも大切なのです。
「細かい部分の大切さ」という話でいうと、その昔、提案資料のホチキスの止め方について指導をされたことがありました。
「きちんと紙を揃えて、同じ場所に丁寧にホチキス留めを行うように」と。
当時は、ぶっちゃけ「そこまでうるさく言われる意味あるのかよ!」って思っていましたが、今は、本当に大切なことだと思います。
それがきれいに揃っているる資料は気持ちが良いですよね。
ビシッと揃っている資料と雑な資料では、見た瞬間の印象も全然変わりますよね。
ビシッとした顔つきの資料には、気合を感じることもあると思うのです。
それは、実際、中身も素敵なはずですよね。細部まで気を配られているのですから。
もちろん、そんなことを一切気にしないお客様もいらっしゃるかもしれませんが、気にする方はするんですよね。
今私たちが生きている社会は、高度に複雑にありとあらゆることが関連し合っています。
「バタフライ効果」や「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉が表す通りで、今回のコロナウイルスの世界規模での広がりもそれを示していると言えます。
<メディア論>で有名なマクルーハンは、40年以上前に、「グローバル・ビレッジ」という言葉を残していたそうですが、まさに、地球は一つの村になっているとも言えます。
であるならば、どんな小さなことだったとしても、誰かのお役に立てることはバンバンやっていった方が良い。一方で、人様に迷惑のかかること可能性のあることであれば、全力でやってはならないのです。
なんだか話が大きくなってしまいましたが、詰まるところ、個人の超簡単な行動原理として、
自分がされて嬉しいことだけやる
ということを持っていれば、良いってことです。
「言うは易く行うは難し」であることは十分に分かっていますが…
ほんと、こういうことって、面倒くさかったり、「まあ小さなことだから忘れたこと、知らなかったことにしよう」って思ってしまうような些細なことばかりだと思います。
でも、そんな時に、「ちょっと待てよ」って思えるかどうか?
そういった地味で小さな行動の集積なのだと思うのです。
それを改めるだけで、少なくとも、自分の関わる世界は変わるはずです。
特にゴミなんてちゃんとしたいですよね、身の回りは綺麗な方が良いに決まってます。
90年代のニューヨークの地下鉄の犯罪率激減に貢献したのは、地下鉄の落書き清掃だった。
という有名な話がありますが、身の回りをきれいすれば気持ちもきれいになる。その結果、人生もきれいになると思うのです。
まずは、自分に出来る些細な良いことから、一つ一つ丁寧にやっていくのです。
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【今日のうねり】
どんな問題でも、起こさないことが理想的であるが、起こってしまったとしたら、最小段階で対処するのが一番楽なのだ。
その時であれば、僅かな労力で済むことが多い。でも、そこを疎かにしてしまうと、後で取り返しのつかないような大きな問題に発展することもあるのだ。
だからこそ、初期の細部への配慮が大切なのだ。それは、掃除でもビジネスでも全て同じだ。
自分がされて嬉しいことだけをする
という簡単だけど、とても難しい行動原理を持って行動し続けていれば、世界はきっと変わる。
目の前のことを丁寧に一つ一つやっていくのだ。