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令和2年水無月12日 今日もクルクル通信653号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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高校3年B組のクラスメイトに、「やっちゃん」という、音楽マニアの友人がいます。
先月も電話で話をした時は、最近のヒット商品は、「オーディオ用有線ケーブル」と言っていました。
Amazon music HD をより快適に聞くために、買ったそうです。どうやら、その数千円のケーブルを使うかどうか?で自宅での音楽体験がまるで別物になったそうです。
そもそも、Amazon music HD なんて知らなかったのですが、あまりに興奮して話をしているので、自分も加入しようか?と一瞬思いました。
ところが調べてみると、我が家で使っている、Bluetoothスピーカーでは対応不可だったので、一旦加入を見送っています笑
そんな彼との仲良くなったきっかけは、高校に向かうバスで私が、
「横に座っても良い?」
って一方的に、話をかけたことだそうです。
(私は全く覚えていないのですが、2年前にやっていた100人プロジェクトの時に彼が話をしてくれました)
私はサッカー部で、彼は吹奏楽部。
彼は曰く、運動部系の友人がほぼいなくて、「むしろ怖い人たち」と思っていたにも関わらず、私がいきなり横に座ってきて、戸惑っていたそうです。
おそらく彼は、「話しかけないでくれ」ってオーラを発していたかもしれないのに、それに気づくこともなく、ガンガン話しかけたようです。
「何聞いてんの?」
「ビョーク」
「おっ、ビョーク、超いいね!センスいいじゃん!俺も好きなんだよね」
って。やっちゃんが、音楽通だとも知らずに、かなり上から笑
そこから20年以上の月日が経っていますが、今も変わらず仲良くしてもらっています。
彼も内心、
「サッカー部で、ビョーク、聞くやついるんだ!」
って思ったそうです笑
そんな、やっちゃんに、3日ほど前にLINEで、
Amazonミュージックに入っている楽曲で、
・朝聞くと良い
・本を読んだり集中する時に聞くと良い
おススメのクラシックを教えてください。
と依頼をしたところ、
昨晩、超こってりしたオススメ一覧を送ってくれました笑
早速今朝、朝向けクラシックを聴きながらストレッチポールに乗ったんですが、これがまためちゃくちゃ良かったです。
これまでも毎朝、クラシックを聴いていたんですけど、「クラシック名曲100」とか「久石譲ベスト」とか、「辻井伸行ベスト」とか、ベタものをしか聞いていませんでした。
そのプレイリストがあんまり聞いたことがない感じの楽曲ばかりでした。なので新鮮でした。
あまりにその楽曲が良いので、
「ああ、やっちゃんは、こんな良い音楽を当たり前のように聞いてんだな」って思うと、ちょっと悔しくなりました笑
同時に、高校3年生の時に、やっちゃんの自宅に泊まりに行った時の記憶が鮮明に蘇りました。
それは、こんな記憶です。
その時は、私ともう1人吹奏楽部の友達がいて、彼とやっちゃんが、「あれ、聞こうぜ」って言って、おもむろに、あるCDをかけ始めました。
私だけはそのCDを聞いたことも、存在も知りませんでした。
二人は、それを聞きながら、「やっぱ良いよな」「そうだよねー、ここなんか特にさ」なんて言いながら盛り上がっていたんですよね。
ただ、その音楽のあまりの良さと自分の蚊帳の外感から、
「なんだよ、こんないい音楽聞いてんのかよ。知らないのは俺だけかよ、悔しいな」
って言ったんですよね。そんな記憶が蘇りました。
またしても、同じことを口にすることになるとは…笑
ほんと、その道の専門家って、良いものを知っているんですよね。
「蛇の道は蛇」だし、「餅は餅屋」なのです。
何でもその道のプロに任せた方が絶対良いんです。
間違いがないし、楽だし。何より時間がかからない。
おそらく、やっちゃんに「いやー、相変わらずめっちゃよかったよ!まじでありがとう」って伝えたとしても、
「おぉ、それはよかった。気に入ってもらえてうれしい」くらいの反応だと思うんですよね。
しかも、「これ、CDのライナーノーツ?」って思うぐらい懇切丁寧に、そのプレイリストの解説も書いてくれていたんですけど、
そもそも、聞く前からそれに感銘を受けていました。
例えば、こんな感じです。
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朝に向く音楽
バッハ/ゴールドベルク変奏曲
18世紀、パトロンであった王族の不眠解消のために作曲。一つのメロディーを30パターンの変奏をして見事な音楽にしている。
アンドラーシュ・シフのJ.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲を見る
https://music.amazon.co.jp/albums/B00BJ19FA0?ref=dm_sh_JacLuGiz5CzB41yf18aKlyNc0
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このボリュームで、朝昼晩と分けて、送ってくれました。
※この開設は彼の主観も多分に含まれていると思いますが、でも良いんですよね。おススメを聞いているのですから。
ホント、感謝しかありません。
もし、「全部知りたい!」という方がいらっしゃいましたら、ご一報くださいませ笑
彼からすれば、自明。当たり前なことばかりなんだと思うんですよね。
でも、ここに知識の強烈なギャップ。もっと言うと、
当たり前のギャップがあるから、素人の私は感動してしまっている
んですよね。
「こりゃ、本当にいいわ。今まで聞いていたのとは全然違うわ」って。
別の言葉で言えば、パラダイムシフトです。
でも、一方で、
本当に、これ、趣味の話でよかった
って思ったんですよね。
これ、仕事だったらめちゃショックですよ。
もちろん、彼の専門は私の専門とはまるで異なるクラシックなので、仮に異業種からの学びであれば、そのギャップが大きくて当たり前で、全く問題はないです。
むしろ、そのギャップが大きければ大きいほど良いですよね。
同一業界、あるいは「ビジネスパーソンとして当たり前」や常識とされているものが、クラシックにおける、私とやっちゃんの差ぐらいあったとしたら、参っちゃいますよね。
当たり前が違うってことは、自ずから生産性も成果もめちゃ差がついてしまうってことですからね。
もっと言えば、見えている世界がまるで違うってことです。
一番つらいのは、やっている当の本人がその事実に気づかないってことなんですよね。
ビジネスパーソンであれば、誰もが人生の多くの時間をそこに投資しているのに、全然結果が変わってしまうって本当につらいですよ。
一口に、当たり前とか常識って言っていますが、細かい話で言えば、
メールの書き方、議事録の取り方、ボタンの押し方(誰にどういった順番でどういう話し方をどのタイミングでするのか)、論点の整理の仕方、交渉の仕方、
などなどありとあらゆるものに常識があるんですよね。
でも、その常識って常識だから自分で気づくことが難しい。
だからこそ、気づかせてもらうチャンスを自ら求めるということが大切だと思います。
今回で言えば、やっちゃんというその道のプロにその常識を教わって、世界が広がったわけです。
同じように、これからも「もっと良い常識がないのか?」と、その道のプロとの出会いを追い続けます。
あるいは、自分が何も知らない。という前提に立って行動し続けることも大切ですよね。
自らに「無知の知」を言い聞かせる。
別の表現で言えば。
素直である
ということです。
どんなに良いパラダイムに出会ったとしても、
「いやいや、俺は今のやり方のままでいいんだ」
って、心が開いてなかったとしたら、体に沁みていきませんよね。
「馬の耳に念仏」です。
パラダイムが揺れ動く瞬間は、間違いなく、心も動かされるわけですから、その感動を大切にする。それに素直でいる。
まずは何事もそこから始まるのように思います。
その素直さがあった上で、一流を求め続け、行動し続けて行けば、自身がアップデートされ続け、きっと人生は豊かになっていくのです。
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【今日のうねり】
どんなことでも、その道のプロに教えを乞うのが一番良いのだ。
プロと素人との間には、常識レベルでの差が存在する。
でも、その教えを求めなければ、そのプロと出会わなければ、自分の常識が全てだと思ってしまう。
それでは成長することが出来ない。一生自分のパラダイムに縛られたままだ。
でも、仮にプロに出会えたとしても、成長できない人もいる。それは素直でない人だ。
心が開いていなければ、それを受け入れることが出来ない。結果として、自分は何も変わらず成長できないのだ。
素直さがあり、プロと出会い、行動し続けることが人生を豊かにする要諦なのだ。