==========
令和2年水無月18日 今日もクルクル通信659号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
=========
便利すぎると、その行為の重さに気づかないから便利すぎるはそれはそれで問題だなー
そんなことを昨日書きましたが、今日も続けます。
昨日地下鉄に乗ったのですが、スイカを忘れてしまいました。
まあ、この3ヶ月間、ほとんど乗っていないので、カバンに入れるのを忘れていました。
超久々に切符を買ったんですけど、東京メトロの初乗りは170円でした。
「170円。結構値上がりしてるな」
っていうのが率直な印象でした。
小学生の時から電車通学でしたが、当時、JR線初乗りは大人120円/子供60円。東京メトロは大人130円/子供70円でした。
この30年間で、40円の値上がりです。
このインフレ率が妥当なのか?どうかは分かりませんが、皆さんは、初乗りの金額って頭に入っていますか?
知らない人って意外といるのではないでしょうか。
切符を現金で買わない限り気づかないと思うんですよね。
suica、モバイルスイカやスマートウォッチで決済をしていたら気づくのってほぼ無理ですよね。
月の交通費の総額は、例えばクレジットカードの明細をチェックしていれば、分かると思いますが、内訳がどうなっているのか?
ましてや初乗りがいくらなのか?なんて調べないですよね。「ピッ!」ってタッチしたらおしまいなんですから。
便利な一方で、ユーザーとしては、怖いですよ。
自分の行った行為の代価を意識しにくいってことですから。
昨日も書きましたが、Amazon。特にkindleのワンクリックじゃないですけど、実体があるのかないのか?分からない決済って、その行為の重さに気づかないんですよね。
例えば、携帯電話の基本料金が上がったのか、下がったのか。
水道・ガス・電気代の基本料金が上がったのか、下がったのか。
公共料金などのインフラは、仮に金額変更があったとして、最初の通知時は認識するかもしれませんが、すぐに忘れてしまいます。
後は、口座なりカードから天引きされてしまうだけですし。
この「天引きされてしまう」ってのが、ポイントなんですよね。
当事者にもかかわらず、その決済に負荷が一切かからない。
繰り返しになりますが、実はユーザーとしては怖いんです。要注意しておいた方が良いんですよね。
一方で、サービス提供側にとっては、「理想的」とも言えます。負荷なくユーザーがお支払い下さるわけですから。
今までは、この天引きが許されるサービスってのは、税金や上記の公共料金。民間サービスで言えば、各種保険料、地代家賃など、生活に欠かすことが出来ないものばかりだったと思います。
ですが、近年は民間のサービスにも増えてきています。
「個人的」に代表格だと思っているのが、サブスクリプション。中でも、Amazonプライム(&ミュージック)です。
NetflixやSpotifyにも加入している人もいるとは思いますが。
2019年にAmazonプライムの年会費が1000円上がったと思いますが、
「解約しよう」とか、「文句を言おう」とか一切思いませんでした。
だって、サービスがめちゃ充実していますもん。
超満足していますから、「まあ致し方ないですよね」って感じでした。
やめようと思えば、いつでもやめることが出来る。
選択権はユーザーに与えられているにもかかわらず、こんなことをユーザーに思わせるのですから、美しいサービスですよね。
公共料金などのいわゆるインフラは、「やめる」って選択権が一切ユーザーにはないですよね…Amazonプライムとはほんとに別物です。
サービスがユーザーから本当に支持されて、ユーザーにとって、なくてはならないもの。「インフラ」になることが出来たとしたら、それはサービス提供者にとっての理想と言えるのでしょう。
自動更新で(=半永久的で)自動支払い(=天引き出来てしまう)のサービス
って美しすぎますよね。
だとするならば、サービス提供者として建てるべき問いは、
どうしたら、Amazonプライムになれるのか?
お客様のなくてはならない存在になれるのか?
「お願いだから使わせてください」って言われるのか?
ではないか?って思うのです。
昨日は、財布の置き忘れにsuica忘れ。
おかげでいつもと違う行動をすることになりました。その結果、ユーザーとして、サービス提供者として、双方の気づきがありました。
たまに、いつもと違うことをやるのはいいことです。しかも意図しないで出来るとなおよいです笑
*****
【今日のうねり】
ユーザーとしては、自分の行為と代価が確認できないことは怖いことだ。
その妥当性を考えることもないからだ。
一方で、サービス提供者としては、いかにその状態を作るのか?
が大事である。
つまり、ユーザーにとってはなくてはならないもの。インフラになれれば、それが実現できる。
Amazonプライムを目指すというのが分かりやすい。
すなわち、自動更新・自動決済だ。
とは言いながら、全ては良いサービス作りから始まるのだ。