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令和2年9月7日 今日もクルクル通信750号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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パートナーの会社から、結構アグレッシブな提案をもらったとします。
「これ、業界初ですよ!」
とか
「今までできなかった、〇〇ができるようになります!」
とか
先方の全身から「やりましょう。やってください!」オーラが充満しているほどのかなり前のめりな状態。
でも、提案を受け取った自分としては、
「〇〇な理由でやるのは難しそう。やってみたい気がしないわけでもないんだが…
申し訳ないけど、断ろう。
でも、けっこう粘ってきそうだな」
って思っているとします。
こんな時、どうやって断るのが良いのでしょうか?
どうすれば、先方が痛みを感じないくらいきれいに、一太刀で仕留めることが出来るのでしょうか?
断り方としては、
①ストレートに、そのサービスの懸念点を理由に断る。
②そのサービス自体とは関係ないことを理由に断る。
③スルーする
大きく、この三つがありそうです。
まあ③はないですよね笑
私は、
②が良いと考えています。
正面から戦わない
ということです。
これが、一番良いと考えています。
先方の土俵に乗らない
とも言うかもしれません。
今回であれば、断る理由を、例えば、
「全部自分たちの事情で、実施できないんです。
決して、新サービス自体が理由ではありません。
あくまで、原因はこちらにあります。
申し訳ございません」
とするイメージです。
なぜなら、新サービスを断る理由にする(①)と、
「その懸念点はご心配に及びません。〇〇という方法で対応しますので、問題ありません」
とか、
「そういったご懸念もあるかと思いますが、試験運用の段階で、それが問題にならないこともクリアになっています」
とか、
こちらがやめたい理由が、やめる理由にならないこと
となるべく、先方もありとあらゆる抗弁を用意してきます。
こうなると、その抗弁に対しても、断る理由を用意しなければならず、それにめちゃ時間がかかってしまいます。
時に、「水掛け論」になることすらあります。
もちろん、十分に時間があれば、そういった議論を重ねていく中で、「結果的にやらない」というこちらの要望に着地させることもできるとは思います。
でも、そんなに十分時間がある人。暇な人っていませんよね。
こちらとしては結論が見えているのですから、それに達することに時間をかけるなんてもったいない。
体力・時間勝負の持久戦ではなく、一太刀で一刀両断。サクッとスパッと終わらせたいところですよね。
②の戦い方が、そうなりうる理由は、
先方の介入の余地がない
ということです。
言い換えれば、
「それを言われたら、おしめえよ」
って思ってしまうということです。
だって、ダメな理由は先方ではなく、こちらなのですから。
先方には手も足も出しようがない。どうすることもできないから、その結論を受け入れざるを得ない状況になるのです。
より具体例で考えてみます。
「広告配信の精度を今までよりもずっと上げることが出来る新サービスが完成しました。必要なことはデータの連携だけです。是非やりましょう!」
という提案があったとします。
こちらが本音が、「そのサービスの仕組みに疑問があること」だったとしても、例えば、それを
「確認したのですが、弊社のセキュリティポリシーの関係上、データ連携がNGとなっています」
って断るのです。
このポリシーは、先方にはどうすることもできないので、一旦は受け入れざるを得ないでしょう。
万が一、そこもゴリ押ししてくることがあるかもしれませんが…もし、そこまでして来たら、「そもそも先方がどうなんだ?」って話だと思います。
万が一、セキュリティポリシーの担当部署にネゴしまくれば、いくつかの条件をクリアすることで、データ連携ができる可能性があったとしても、
「できない」と言い切ってしまう笑
それすらもわざわざその部署に確認する人がいるかもしれませんが、私だったらしません。
なぜなら、
「実際に確認したかどうか?」
「〇〇という抜け道がありうる」
なんてことは、先方に分かりようがないからです。
「できない」の一言で良いと思うのです。
もちろん正面切って、そのサービスについて議論をし尽くす方法もあるかもしれませんが、
時間がかかって仕方ありませんよね。サクッとスパッとには間違いなくなりません。
同じ「断る」という行為であっても、言い方一つで、その結論にたどり着く時間も工数もが大きく変わります。
相手の土俵に乗らない。
どうしたら、
「それを言われたらおしめえよ」
って、先方が言わざるを得ないか?
相手の立場に立って、そんな問いを立てると、「切れ味鋭い断り方」が思い浮かぶと思うのです。
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【今日のうねり】
「断る」という結論が見えているときは、スパッとサクッと切れ味鋭く、断るのが理想的だ。
だらだらと長丁場になっても良いことなんてない。
時間が無駄に過ぎるだけだ。
その断り方の一つに、「先方の土俵に上がらない」がある。
これは、先方が、触ることが出来ないことが理由になるので、先方も「それを言われたらおしめえよ」って思わざるを得ない。引き下がらざるを得ないのだ。
「どうしたら、先方がそう思うのか?」そんな問いを立てて交渉に臨むと妙案が浮かびやすくなるのだ。