面接では、まずは「コップに水を注げ!」

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令和2年10月10日  今日もクルクル通信782号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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昨日に引き続き、

コミュニケーションにおいては「前提」を揃えることが大事。

について書きます。

前提を揃えておかないと、その話題に対する双方の知識量が異なるため、話が起点からずれてしまいます。

その結果、話が噛み合わなくなってしまう。(てか、噛み合うわけがありません)

なので、「前提」を揃えることが大事なんです。

それは、「家づくりおける「地ならし」」みたいなものかもしれません。

会話のスタートラインを揃えていないのに、話をするということは、

「一緒に皇居ランしようぜ!」って誘われているのに、一方は、スタート地点が、大手門で、もう一方は、半蔵門みたいなものかもしれません。

確かに走っているかもしれませんが、決して一緒ではない。

それぞれが勝手に、というか、誘った人が1人だけが楽しんでいる、そんな状況みたいなものです。

 

コミュニケーションにおける前提を揃えることの大切さに、初めて気付いたのは、

就職活動の時でした。

就職活動の面接は、

自分のことを最も知っている(と思われる)自分という人間が、

自分のことを全く知らない他人と、

主に「自分」をテーマに15分とか20分間話をする。

というものです。

でも、当時は、このことにすら気づいていませんでした。

ですから、面接の序盤で、面接官の頭にクエッションマークを沢山点灯させていたのです。

例えば、私は、

日本一の慶應ラクロス部に所属しています。

このチームで、大学からラクロスを始めて、レギュラーになるのはとても難しい。

でも、それを目標にラクロスだけに励んだ4年間でした。

そのために、どんな工夫をしたのか?

などなど、「定型文かよ?」って感じの話をしていました。

でも、面接官によっては、

日本一?慶應ってそんなに強いの?

てか、そもそもラクロスってなんだよ?

って人もいますし、

なんで、大学から始める人が、レギュラーになるのが難しいの?

それって、特異なことなの?他の大学と事情が違うの?

などなど。

これらってラクロスをやっている人にとっては「前提」知識なんですよね。

でも、世の中のほとんどの人にとっては、初耳。というか、知らなくて当たり前。

にもかかわらず、それに配慮もせずに、バンバン一方的に話をするから、会話が会話にならなくなってしまうんですよね。序盤から。

面接官は、日常の業務とは違って、

「何を言っているのか分からないから、出直してこい!」

って言うこともできないので、上記のような「前提」を揃える質問をくれるのです。

そうしないと、会話にならないから。

でも、内心は、

「てか、お前、天動説野郎?お前のことなんか誰も知らねーよ、興味なんかねぇよ」

だったのだと思います。

まあ百歩譲って、学生からすれば、「エントリーシートを事前に提出しているのだから、読んでおいてくださいよ」って思うかもしれませんが。

後に、面接官をやるようになってわかったのですが、少なくとも、電通という会社の面接官は、事前にエントリーシートを見てません。

というか、物理的に見る時間がありません。

面接のテーブルに着くまで、どんな人と面接をするのか?

ってことすら分からない状況でしたから。そこに数十人分のエントリーシートが置いてあって、面接と面接の合間にちょろっと眺める。そんな感じでした。

 

こんな大いなる勘違いをしていたのですから、最初の方の面接は躓きました。

数を重ねるにつれて、

自分の問題点=前提を揃えていないこと

に気づくようになりました。

そこで頭に浮かんだのことは、

コップの例え

でした。

自分の情報量がコップ一杯になっている、話し手(自分)が、

自分の情報量が空っぽの聞き手(面接官)と話をする。

だったら、最初にやることは、お互いのコップに入っている水の量が同じにすること。

そこから対話を通して、お互いの水位を上げていく。

これが面接

なんだろう。そんなことを考えました。

そうであるならば、話し手がすべきことは、

徹底的に、コップの水を捨てること

一番自分のことが伝わる、分量だけ残して、あとは捨ててしまうこと

ですよね。

うまみ成分だけを抽出する

と言っても良いかもしれません。

この成分抽出を丁寧にやって、先方のコップの注ぐことができれば、会話は自ずから走っていきます。

持ち時間が20分だとしたら、最初の5分。あるいは10分をこれに投じても良いとすら思います。

互いの情報量が揃っていることが、後の会話の充実度を決めるのですから。

(うまみ成分の抽出の仕方に関しては、どこかで書きたいと思います。)

 

実際、私が面接官(1次)をして、実際に電通に入社をした人が一人だけいましたが、

彼は、序盤に懇切丁寧に自分のパーソナリティが一番伝わるエピソードを話してくれました。

しかも、その彼は広告代理店とは、私が面接をした中では最もイメージのかけ離れた人でした。

寡黙(陰キャ)の某国立大学の理系の大学院生。

話し方もボソボソ。

研究テーマは、確かプランクトン関連でした。

当然、彼の専門分野に関しての知識は一切ありませんでした。

第一印象では、「まあ、ないだろう」でした。

でも、

彼は、そもそもなぜその研究テーマに興味を持ったのか?

そのテーマはなぜ面白いのか?

その研究の過程でどんな経験をしたのか?(確か、大荒れの海で調査船が転覆しそうになったって話を生々しくしていた記憶があります)

を、素人でも分かるように話をしてくれました。

その上で、

それは世の中にどんな貢献をする可能性があるのか?

その経験から、なぜ広告の仕事に興味を持ったのか?

その経験をどう活かすことができるのか?

を語ってくれました。

(今ではすっかり忘れてしまいましたが笑)

前提が双方で揃っているから、序盤でコップの水をいい感じで注いでくれたから、

安心して、楽しく会話ができたと記憶しています。

なので、彼は「コミュニケーションが取れる人」という評価を受けたのだと思います。

 

会話においては前提を揃えることが大事。

双方のコップの水位を揃えることが大事なのです。

でも、限られた時間の中で、それらを揃えることは、決して簡単なことではありません。

何を伝えれば、簡単に伝えたいことが伝わるのか?

そもそも、先方は何を知りたいのか?

それらを適えるためには、適切な情報の取捨選択が求められます。

言い換えれば、

「編集力」が求められます。

コミュニケーション上手は、編集上手でもあるのです。
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【今日のうねり】
限られた時間で、充実したコミュニケーションをするためには、双方の前提、事前情報を揃えることが欠かせない。
そのためには、
何を伝えれば良いのか?先方の知りたいことは何か?
情報を編集する力が求められるのだ。
コミュニケーション上手であるためには、編集上手でなければならないのだ。

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