「気働き」の本質について、考えてみた。

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令和2年12月6日  今日もクルクル通信838号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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電通入社2年目、営業に異動しました。

先輩に最初に言われたこと。それは、

「先輩から仕事を奪え」

でした。

「待っていても誰もくれないから。みんな、忙しいし、教えるのも手間だから」

ってことも言われましたね。

で、最初の「仕事」は、

かかってきた電話を全て、「ワンコール」で取ること。

でした。

「間違ってもスタッフの方に取らせるなよ」

という釘もしっかり刺されました笑

「スタッフさんが電話を取ってくれるんじゃないか?」って、一瞬、勘違いしそうなことですが、そんなの僭越すぎます笑

 

当時の営業局は、のべつまくなし、至るところで、固定電話がバンバン鳴っていました。

(今って、携帯ばかりで、固定電話ってほとんど使われていないんですかね?)

どなたも、明らかに忙しそうだし、活気がめちゃありました。

当然、その電話をワンコールで取るのは一番下っ端の役目です。

電話を取ることは誰でもできますからね。

この電話取りは、一番の下っ端の仕事ですから、基本、先輩は手伝ってくれません。

当時は、向かい合っている机の間に仕切りがあり、「向かいの人が何をしているのか?」ってことは立ち上がって、のぞき込まないと分からない。そんな状況でした。

なので、電話が鳴ったとき、仮に私が別の電話に対応したとしても、それに気づいていない先輩から、大声で

「おら、電話鳴っているぞ!早く取れ!」

みたいなことを言われることもしばしばありました。

さすがに、別の電話に対応していることに気付けば、代わりに出てくれましたが、

ワンコール、ツーコール、スリーコール…しばらく電話が鳴り続けることもありました。

ちなみに、私が入社する遥か以前は、

ワンコールで電話を取らないと、灰皿が飛んできたり、電話(黒電話のイメージ)が飛んできたり…なんてこともあったようです笑

 

とにかく、最初は、何も考えずに言われるがまま、ひたすら電話を取り続けました。

でも、悪いことばかりではありません。

固定電話を取れば、

どの先輩にどんな会社から電話がかかってくるのか?

ということがわかるようになります。

なので、電話を取り次いだ後に、隙を見て

「〇〇さん、あの会社とどういう仕事してるんですか?」

なんて質問もできます。直上の先輩以外はなかなか会話をする機会がないですから、

電話を取ることが、会話のきっかけにも、業務の世界を拡げるきっかけにもなるのです。

と、考えると、実はこの電話取りは、かなり「おいしい」仕事でもあるんですよね。

質問をするタイミングを見誤ると、全然聞いてもらえないこともあるので、その見極めは大事ですが。

なので、そういった時は、進んで喫煙所に行っていました。私はノースモーカーでしたが笑

 

今から思えば、この電話取りも、立派に「先輩の仕事を奪ったこと」にもなっていますね。

今まで電話取りだったと人は、後輩(私)の登場によって、その仕事から解放されたわけですから。

先輩が解放されるということは、仕事を減らしたということ。

さらに言い換えると、

時間を生み出すことに貢献した。

と言えます。

先日も書いた通り、時間は最も希少で、最も価値のある資源です。

なので、自分よりも、仕事ができる先輩の時間を生み出すという行為は、立派な組織への貢献と言えるのです。

その時間を、先輩は新しい仕事に投下できますから、組織は、新しいチャンスをゲットできるのです。

とは言いながら、全ての先輩がそんな前向きに仕事に取り組んでいるとは限りませんが…

中には、お茶や飲みの時間に浪費したり、二日酔いを癒すために、サウナに行ったり。と言う先輩もいるかもしれませんし笑

さすがに、そこまでは後輩にはどうすることもできないので、一旦、そこは忘れましょう笑

 

仕事を減らしてくれる人は、誰にとっても、有難い存在です。

だって、自分の時間を増やしてくれるんですから。

だとしたら、

「どうしたら、この人の仕事を奪える(減らせる)のか?」

「どうしたら、この人がラクになるのか?」

と、問うことは、非常に有益な思考法と言えます。

これは、上司・先輩などの身内だけでなく、お客様にとっても、確実に喜ばれます。

繰り返しになりますが、ラクだと、時間という資源を失わずに済みますから。

例えば、資料の確認のお願いをする時でも、

どうしたら、仕事を減らすことができるのか?ラクして頂けるのか?

ということを考えていれば、

「資料の確認をお願いします」

ではなくて、

「何ページの〇〇という記載がありますので、ここの是非について、ご確認ください」

など、よりお願いがピンポイントになる。

先方が時間をショートカットできるような記載を添えるはずなのです。

あるいは、添付ファイルも「ワードとPDFをセットで送る」ことをしても良いでしょう。

スマホで見る場合は、PDFの方が見やすいですからね。

実際、受け取った方も、これの方が間違いなく、動きやすい。「確認しよう」という気も起こりやすいと思います。

だって、一言、

「資料の確認をお願いします」

って言われても、

「どこを見りゃいいんだよ!わかんねーよ」

って思うじゃないですか。

そういった、パッと見て分からないことは、後回しにされちゃいますよね。

面倒くさそうだから。

だとしたら、「相手の仕事を奪え!思考」は、巡り巡って、自分の時間も浮かせる可能性もあるでしょう。

 

こんなことって、超絶に些細な話かもしれません。

でも、それが「できるorできない」によって、先方の手間暇。時間が変わるわけです。

なので、それをやってくれる人を、悪く思う人なんていないはずなのです。

だって、ラクさせてくれる人なんですから。

この行為を「気働き」とも言うかもしれません。

だとしたら、

「気働き」の本質は、相手の時間を増やすこと

とも言えます。(「時間を浪費させない」でも良いですが)

いずれにしても、

最も希少で貴重な資源である、時間に常に配慮できるかどうか?。

これの有無によって、貢献できる人になれるかどうか?が大きく変わると思うのです。
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【今日のうねり】
先輩の「仕事を奪うこと」の本質は、先輩の時間を増やすこと。ひいては、組織の新しいチャンスを増やすことだ。
例え、電話番であっても、それは価値ある行為なのだ。最も希少で価値ある時間を生み出すことに貢献しているのだから。
この「仕事を奪う思考」は、万人にとって有難いことだ。なぜなら、相手の時間を増やすことに貢献できるから。
それを悪く思う人はいないし、巡り巡って、自分の時間も増えることにもつながるのだ。
その思考から生まれる行動は、「気働き」と呼ばれるものが多いだろう。
細かい配慮が多くなるから。
だとしたら、「気働き」の本質は相手の時間を増やすことともいえよう。