そもそも面倒くさいことにこそチャンスあり

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令和2年12月7日  今日もクルクル通信839号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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アイリスオーヤマの会長、大山健太郎さんの書籍、<いかなる時代環境でも利益を出す仕組み>を読みました。

いやー、大山さん、マジですごいですね。本当に凄い経営者です、びびりました。

サイゼリヤの正垣さんと同等か、それ以上の衝撃です。

このコロナ禍でも、2020年度の売り上げを前年同期比40%アップの7000億を見込んでおり、絶好調だそうです。

その成果もさることながら、それを支える仕組みやそれを生み出す思想に深く感銘を受けました。

読み終わったときに、メモが、google keepで5スクロール分ぐらいになっていました笑

さて、今日はそんな大山さんの書籍で、特に印象に残ったところから始めます。

それは、

そもそもビジネスは面倒くさいことにこそチャンスがあります。面倒くさいことは誰もやりたがらないからです。

というものです。

で、さらに、
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おそらくどの会社もそうですが、創業した時は面倒くさいことに一生懸命に取り組み、会社を大きくしてきたはずです。
ところがそういう時にはできていたのに、
新規事業を立ち上げる時には、目先の効率を優先する会社が多い。皆が注目している分かりやすい成長市場。しかし、その分競争が激しい市場にわざわざ飛び込み、失敗します。
そのため、特定の市場や技術によりかからずに、そして誰もが注目している、分かりやすい成長市場以外にも製品ジャンルを出来るだけ広げておかなければならないのです。
そうすれば、どんなに激しい環境変化が起きても有望な市場に人員や資金をシフトすることで利益を出し続けることができます。
ただし、「出来るだけ」というと、人間には甘えが出てしまいますから、製品の点数やジャンルは拡がりません。そこで仕組みが必要なのです。
(抜粋)
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と続きます。

最後の「甘えを仕組みで潰す」という個所も掘り下げたいところですが、今日は「面倒くさい」ということにフォーカスします。

これを読んでいるときに、その昔聞いた「近江商人の話」を思い出しました。

それはこんな話です。

深く険しい山の向こうに大きな街があって、そこに通っている2人の近江商人がいました。

ある時、Aさんがこう言いました。

「あのさ、あの山、ホントきついよね。もっと低かったらいいのに…」

それを聞いた、Bさん

「え、まじ?俺は、もっと高くて険しければいいのにって思ってるんだよね」

「はあ?」

「だってさ、そうしたらあの街に行くやつがもっと少なくなるじゃん、商売が繁盛するだろ」

という話です。

これ、「そもそもビジネスは面倒くさいことにこそチャンスがある」ってことと全く同じですよね。

目先の楽な方、楽な方に流れると、競合も多いし、儲けが少なくなるよって。

 

さらに、書籍にはこんなことが書かれていました。
===
「手離れ」というのは、目先の効率を考えた言葉です。
本当の効率化はその先にあり、むしろ「手離れ」が悪い仕事を志向した方が、ユーザーに近づけると思います。
どの次元で効率的かを再考する必要があるのです。
(抜粋)
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(※アイリスオーヤマでは、「プロダクトアウト」でも「マーケットイン」でもなく、「ユーザーイン」という発想で商品を開発しているそうです。ユーザーが本当に欲しいと思っているものを作ることを志向しているので、「ユーザーに近づく」という表現をしています)

この話と、「商売とはそもそも面倒くさいもの」をセットで考えることに、商売において大切なことが見えてくるように感じます。

それは、

そもそも商売は面倒くさいもの。

面倒くさいってことは、当然「手離れ」も悪い。特に初期の頃は尚更。

なので、多くの人は、それをやらない。

だからこそ、それを解消することができれば、大きなチャンスになる。

当然のことながら、それは容易なことではないだろうし、時間もかかることだろう。

時間がかかる分、傍から見たら、「効率的」ではない。

「あいつ、何やっているんだろう」って言われることもあるかもしれない。

でも、その「手離れ」の悪さの中から見出した解決方法は、自身の固有の財産になる。

それを「仕組み化」できると、さらに価値が高くなる。

他では売っていないから、希少性が生まれる。

ここまでできれば、結果的に「効率的」にもなる。

こんな感じです。

おそらくですが、これが、<ストーリーとしての競争戦略>でおなじみの楠木健さんが言う、

一見して非合理

だし、

「賢者の盲点」

に繋がるのかなとも思います。

 

結局、初期に「非効率的」であり、面倒くさいこと。「手離れ」の悪いことに取り組んで、それを解決する。

さらに、それを仕組み化するには時間がかかります。

でも、それを超えた先には「効率的で合理的な世界」があるのだとも思います。

仮に、そこまで作り上げるのに10年かかるとしたら、<模倣の経営学>の井上先生の言う、

競争戦略の本質とは10年がかりで非競争の状態を創ること

にもつながる。

だとしたら、こういった思索であり、実行こそが「戦略」そのものとも言えるのかもしれません。

そして、その10年って、決して「長い」時間ではないのかもしれません。

19歳の時にお父さんが急逝され、急遽家業を継ぐことになった大山さん。

経営者の道、58年。

オイルショックも、バブル崩壊も、リーマンショックも、東日本大震災も、コロナショックも超え、強靭な会社を作り上げてきた、その思想と実行に、深い気づきを頂きました。
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【今日のうねり】

そもそも商売は面倒くさいもの。
面倒くさいってことは、当然「手離れ」も悪い。特に初期の頃は尚更。
なので、多くの人は、それをやらない。
だからこそ、それを解消することができれば、大きなチャンスになる。
当然のことながら、それは容易なことではないだろうし、時間もかかるだろう。
時間がかかる分、傍から見たら、「効率的」ではない。
「あいつ、何やっているんだろう」って言われることもあるかもしれない。
でも、その「手離れ」の悪さの中から見出した解決方法は、自身の固有の財産になる。
それを仕組み化できると、さらに価値が高くなる。
他では売っていないから、希少性が生まれる。
ここまでできれば、結果的に「効率的」にもなる。
この思想が、10年がかりで非競争の状態に導いてくれる、競争戦略の本質。
「一見して非合理」であり、「賢者の盲点」も突いているのだ。
ここを目指すのだ。