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令和2年12月29日 今日もクルクル通信861号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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昨日は、初めての転職も後押ししてもらった、西野さんの「魔法のコンパス」に触れながら、
何かを手に入れるためには、物理的にも精神的にも、今持っているものを捨てなければならない。
大きな跳躍(西野さん風に言うと、「種の変更」)のためには、まずはそれが必要なのではないか。
そんなことを書きましたが、今日も続けます。
今持っているものを捨てる。別の表現でいえば、「深く屈みこむ、潜る」とはどういうことなのか?
これは、
今、持っている資源の配分を変えること
なんだと思います。
資源とは、個人でも組織でも、
時間と金。
大きくはこの二つです。
組織の場合は、「人」という資源もありますが、人も「時間を手に入れるための資源」と捉えることができるので、今回は時間にまとめます。
この二つの資源の配分を、今の状態からどのように変えるのか?
これが、「種の変更」につながることであり、そのための「潜る、屈みこむこと」になるのです。
西野さんの例で言えば、
テレビの仕事=金を捨てて、絵本を描くための時間を手に入れた。
ということになりますし、
私の場合でも、電通という大企業の長期安定的な給与を捨てて、新しいコンサルタントしての経験(時間)を取った。
と言い換えることもできるかもしれません。
まぁ、西野さんのテレビの稼ぎと大企業のそれとはケタが1,2つ変わってくるとは思いますけども笑
いずれにしても、その新しい挑戦に対して、
どの程度、時間と金という現有資源をぶっこむのか?
どの程度、劇的にやるのか?
それが「種の変更のダイナミックさ」を、「屈みこむ、潜り込む深さ」を決める決めるのだと思います。
「スーパーマリオ」で言えば、ジャンプボタン(b)を押している長さが、ジャンプの高さを決めますよね。
その間は、他の動作ができないので、クリボーとかにやられるリスクがありますが、その分「大ジャンプ」ができるのです。
これと同じように、金と時間という資源を突っ込めば突っ込むほど、屈みこみが深くなります。その間はやられるリスクはありますが、その分、「大ジャンプ」が「期待」できるのです。
あくまで、「期待」ですが笑
資源の初期配分は、一般的には次の4パターンが考えられます。
①金もある。時間もある。(敏腕経営者)
②金はある。時間がない。(大企業勤務)
③金はない。時間がある。(ニート)
④金もない。時間もない。(ダメ経営者)
これで考えると、「マタイの福音書」にある
「おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。」
というのも、納得ができます。
持っている人は①で、持っていない人は④になりますから。
①の人は、新しいチャレンジに「金も時間も」さらに再投入できますから、独走態勢にガンガン突入していくわけです。
かなりざっくりしたパターンになってますが、おそらく誰もが、いずれのパターンに当てはまるのではないでしょうか。
さて、新しいチャレンジをしたいというならば、「種の変更」を望むのであれば、
自分の現有資源の配分を崩すことが必要になります。
これが、ぶっちゃけ怖いんですよね。
特に、初めてこれをやるときは、怖い。
やったことがないから怖くて当たり前です。
でも、やってしまえばなんてことないのです。
少し肌寒くなってきた9月に、プールに入るときの心境みたいなものです。
「寒いよ。いやだよ。体が冷えちゃう。風邪ひいちゃうよ」
って、びくびくしている。でも、実際に飛び込んでしまえば、何とかなる。
慣れて来たら、プールの中のほうがあったかい。
みたいな。
だとすると、資源配分を崩すには、ある程度の思いっきりも必要になりますかね笑
西野さんの例に戻ると、
彼はテレビという一番デカい仕事を捨てて、代わりにゲットした時間を、絵本作りに投下したんですよね。
タモリさんに「絵を描け」って言われたけど、さすがに絵はきつい。でも、物語は好きだったから絵本に着地したらしいです。
彼は書籍でも語っていますが、
普通に戦っても、絵本のプロに勝てない。でも、絵本のプロは作品を作ることに追われているのではないか?
自分は、一作品に膨大な時間を投じることができる。そこで差別化するのはどうだろうか?
そんな仮説の元に、4.5年の月日をかけて、一冊を作ったようです。
まさに、これも自分の資源配分を変え、それを投入することによって、見事に大ジャンプを果たされたと捉えることもできます。
戦略とは、(長期繁栄のために)現有資源を配分すること
と言われることがあります。
そして、この配分の変更は、頻繁に起こすことではありません。
数年あるいは10年に1回くらいのことなのかもしれません。
頻繁ではないからこそ、やるたびに恐怖ということもあるでしょう。
でも、今のままの配分を維持することのほうが怖いこともあるのです。
資源配分を固定化するということは、変化をしない。
ということですからね。
環境変化にも対応できない可能性もあるのです。
「種の変更」ではなく、「種の起源」で有名なダーウィンは、
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き残るのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化出来る者である」
って、言っていますよね。
ということで、「再び自らの資源配分を大きく変えてみよう。生存戦略を見直そうか」
そんなことを考える、年末なのです。
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【今日のうねり】
「種の変更」のためには、時間と金という資源配分の見直しが不可欠だ。
一般的には、人が投じることができる資源はこの二つだからだ。
ただ、これを変えることは怖いことでもある。安定を崩すことになるから。
でも、それをしなければ、生き残ることはできない。変化対応ができなくなるからだ。
「戦略とは、現有資源を配分すること」と言われるのが、そのゆえんだ。
生存のためには、変化を恐れず、新しいチャレンジをし続けるしかないのだ。