「逆・タイムマシン経営論」と小学校の文集。

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令和3年1月11日  今日もクルクル通信874号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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「逆・タイムマシン経営論」

という考え方があります。

これは<ストーリーとしての競争戦略>でお馴染みの一橋ビジネススクールの楠木建先生が提唱しているものです。

「タイムマシン経営」と言えば、例えば、孫正義さんが実践していることで有名ですが、これとは真逆の発想によるものです。

「タイムマシン経営」は、「未来は偏在している」という前提で、すでに「未来」を実施している国や地域(例えばシリコンバレー)から、技術や経営手法を先取りして、日本に持ってくる。

そこで、時間の鞘抜きをするという戦略のことです。

一方で、この「逆・タイムマシン経営論」は、過去の新聞や雑誌を記事を通して、直近20~30年「近過去」の変化を振り返る。その中で、普遍の本質を浮き彫りにし、それを経営に生かす。

という考え方です。

楠木先生は、2019年に出版されて、大ヒットした、<FACTFULNESS>に倣って、「パストフルネス」とも言っていました。

昨年出版された、<逆・タイムマシン経営論>には、複数の事例を通して、近過去に学ぶことの価値や、そこから見えてくる本質について紹介されています。

もしご興味を持たれた方がいらっしゃたら、手に取って頂いても良いのかもしれません。

 

さて、昨日も書きましたが、一昨日、実家に帰って、小学生時代の文集にあった、自分の作文を読み返していました。

その文集には、「逆・タイムマシン経営論そのもの」としか思えないものがありました。

それは、当時(1994年)の担任の先生が書いていた、「新しい社会を生き抜くために」という文章の中にありました。

先生は、そこで、ファミコン、スーパーファミコン、セガサターンという子供の大好きな商材を例に挙げ、技術の進歩を語りつつ、「マルチメディア」という考え方を元に、今後の社会変化について語っていました。

今までは、大きな資本の会社が沢山の人を雇って、強い力で社会を引っ張っていたが、これからもそれと同じだろうか?

「マルチメディア」の発達によって、会社組織は簡素化し、人が要らなくなるのでないか?

ベンチャー企業化も進むだろう。

そんな世の中で必要とされるのは、

「状況や現象を見て、そこから問題を発見したり、このように条件を変えたらどうかわるだろうか?ということが的確に推察できたりする思考力、判断力を持つ人間になるだろう」

と。

ゲーム好きは、シミュレーションゲームや論理ゲームでの思考やものの見方を中学校で学ぶ内容に生かしてほしい。

ゲームはゲーム、学習は学習。と切り分けて取り組んでいたら、自分自身を社会に生かしていけないのではないか?と心配している。

とも書いていました。

どんだけ、ゲーム好きが多かったのか?は覚えていませんが、

今では「ゲーミフィケーション」という言葉が生まれ、先生の考え方は一般的になっています。

ちなみに、ゲーミフィケーションは、<日本大百科全書>によると、
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ゲームソフトにみられるプレーヤーを楽しませる発想や手法、デザインのくふうなどを一般的な分野に応用し、人を引きつけたり、興味をかりたてたりする効果を取り入れることをいう。ゲーム化を意味する英語のゲーミフィケイトgamificateという造語に由来する。
===
というものです。

最近のゲーミフィケーションの例でいえば、去年登場した、ポケモンの歯磨きアプリ<ポケモンスマイル>もそうですよね。

ゲームを使って、子供にとっての歯磨きを「嫌なものから楽しいもの」へ変換させています。日本歯科医師会からのアドバイスも出るらしいです。

 

それはさておき、先生が言及していた、「これから求められている人。必要な力」は今も何一つ変わっていないように思います。

これからは、問題を発見する力が必要だ。問いを立てる力が求められる。

なんて、今でも言われているじゃないですか。

山口周さんの言葉でいえば

「プロブレムソルバーの時代は終わった。これからは、アジェンダシェイパー=問いを立てるの時代」なのですから。

社会変化についても、見事にそうなっていますよね。

ベンチャー企業化というか、組織よりも個人化がより進んでいます。

ついに、「風の時代が到来した」とも言われています。

「マルチメディア」から「AI」(あるいは「RPA」)に言葉は変わりましたが、人の仕事がロボットやコンピューターに奪われる。

これからは、人にしかできないことをできないと生き残れない。

今もなお言われ続けています。

(マルチメディア:アニメーション、ビデオ映像、静止画、音声、文字などの情報をデジタルデータ化して、ユーザーの意志に応じてコンピュータ上で一括処理して組み合わせ、効果的に提供するシステム。ルチメディア装置としては個人用パソコンのほかに、ビジネスではテレビ会議など種々のオフィスシステム、家庭では対話型テレビや高性能テレビ電話などが考えられる。(日本大百科全書より抜粋))

これって、「逆・タイムマシン経営論」に書かれていること、そのままですよね。

25年前も今も、人に求められている力はずっと変わっていないってことです。

たとえ、どんなにテクノロジーが進化しても大切なことはほとんど変わらないようです。

自ら問いを立て、自ら行動する。

改めて、これを人生の指針として、胸に刻みこむことを決意しました。

 

それにしても、当時どころか、この文集を一昨日読み返す瞬間まで、あの先生がこんなに立派な人だったなんて気づくことができませんでした。

先生、本当に申し訳ありませんでした。

正直、これを読んだとき、震えました。

本当に有難うございました。
*****
【今日のうねり】
どんなにテクノロジーが進化し、社会が変わったとしても、
本当に大切なことは、今も昔も変わるわけがない。
人として大事なことは、自ら問いを立て、行動をし続けることだ。
それは、小学生の時から変わっていない。教わったことそのものだ。
「逆・タイムマシン経営」という視点も忘れてはならないのだ。

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