「粋だね、粋!」そんな江戸っ子になります

感染中、この時にしか聞けない落語の【ネタ】を聞こうと思って、大ネタ中の大ネタ【文七元結】を聞きました。
残念ながら、山ほど寄席や落語会に行ってきましたが、1度も生で巡り合ったことがないんですよね。
全篇をやると60分以上あるネタなので、その長さもあってなかなかネタとしてかからないんです、そもそもめちゃ難しいらしいですが。

僕が初めて聞いたのは、10年ぐらい前。やっぱりそれも風邪を引いて寝ていた時です。
【三遊亭圓生】の文七元結だったのですが、寝ながら涙したのを今でもはっきり覚えています。
今回は、
【Amazon prime music】に入っていた【立川志らく】(初めて聞きました)とYouTubeにあった【古今亭志ん朝】の二つです。

何度聞いても胸が熱くなる、落語のネタの最高峰の一つだと思います。
原作は、落語の神様と呼ばれる【三遊亭圓朝】
「1人好きな噺家を上げろ」と言われれば、【古今亭志ん生】をあげますが、彼はこの圓朝の孫弟子に当たります。
この文七元結は落語発ですが、【人情噺文七元結】として、歌舞伎でも演じられており、1度だけ昔の歌舞伎座で見たことがあります。
歌舞伎もいいんですけども、やっぱり僕は落語の方が好きです笑

文七元結はこんな話です。
※以下ネタバレとなりますので、万が一興味のある方はスルーしてください。
==
博打にハマってしまって、借金まみれになってしまった左官職人の【長兵衛】さん。
1人娘の【お久】が吉原の佐野槌(さのづち)に自分を売りに行って、借金返済の金を工面しようとします。
佐野槌の女将が長兵衛さんを呼び出して、
「次の大晦日までに50両(=借金の額)を貸してやる。これをきちんと返せ。それまでは娘に客をとらせない。ただ1日でも返済が間に合わなければ娘に客を取る取らせる」
という話をします。
長兵衛さんは、50両を受け取って、家に帰る途中の吾妻橋で若い子供が飛び降りようとしているのに、出会ってしまいます。
それが、文七くんです。
彼は、【近江屋】という鼈甲(べっこう)問屋の小僧なんですが、売掛金を回収に行く帰り道でお金を掏られてしまって、死んで詫びようとしていました。
長兵衛さんは、彼に飛び降りようとしていた理由を問い詰め、それを聞くと、
「明日いいことがあるんだから命だけは捨ててはいけない。」
といって、
先程娘の代わりに預かった、50両を彼にあげてしまうんです。
「江戸っ子がそんな話を聞いて黙ってられるか!」
って言って。
文七君は断るんですけれども、
「江戸っ子は1度あげちまったもんは受け取らねぇんだ」
と言って長兵衛さんは断固拒否。彼は、50両だけ置いて、逃げるように帰っていきます。
長兵衛さんは、自宅に戻って奥さんに状況を説明するんだけれども、全く信じてもらえず大喧嘩となります。
一方、文七君はお店に帰ってご主人に50両の売り掛け金を回収してきたことを伝えます。
すると、ご主人から
「そのお金をどうした?」と聞かれます。
実は文七君は大の囲碁好きで、売掛金を回収した先の縁側でやっている碁に見入ってしまって、そこに50両を忘れてきてしまっていたんです。
だから、ご主人のところには既にそのお客さんから50両が届けられていました。
そうすると話がここでおかしくなって、この50両どうした?ということになります。
状況を文七君から聞いたご主人は、長兵衛さんにお礼にしに行くことにします。
50両と日本酒と【酒のサカナ】を持って、長兵衛さんの長屋に訪ねていきます。
「この文七が昨日は大変お世話になりました。50両は彼のミスで無事にありました。どうかご返金させて下さい」
と親方が言うと、長兵衛さんは
「恥をかかせるな、江戸っ子は、1度くれてやったお金は受け取ることはできない」
とそれを拒否します。
ご主人の決死の説得の結果、長兵衛さんはそのお金を受け取るのですが、その時に親方から、「これがご縁なので、是非親類付き合いをして頂きたい。文七の親代わりになって欲しい」という申し出をします。
それの記として、お酒を渡す。そしてここが最大のハイライトで、
「酒のサカナとして、こちらを納めてください」
といって、なんと!
長兵衛さんの娘のお久が、花魁の格好を駕籠から登場。
円満に着地。これがきっかけで、文七と娘のお久が結ばれて、麹町に【元結】屋を開き、それが大変大層繁盛した。
という話です。
是非、聞いたことがない方は、一度お時間を作って頂いて聞いてもらいたいです。上記の概要の1000倍はグッときますので!
例えば、これを聞くと良いかもしれません

改めて聞いて、このように振り返ってみると、
僕の【ありたい人の姿、生き様】の原点というようなものがこの長兵衛さんやご主人、あるいは吉原の女将にあるような気がします。
江戸っ子の端くれとして、【江戸っ子かくあるべし】というのは、この話から学んだとしか言いようがありません。
めちゃめちゃかっこよくないっすか!?
「1度渡したもんは受け取れねぇ」
と長兵衛さんが言えば、
ご主人は「酒のサカナに」と言って、
吉原から連れ出してきた娘を出すなんて。しかも花魁の恰好!
粋!イキ!
粋とはまさにこのこと!だと思います。

江戸っ子として、ご主人の鼈甲屋の名前がなんと!母の実家の呉服屋と同じ【近江屋】!というご縁もあるので、
ここに出てくる人たちと同じくらい【粋な男】になるしかありません。
ちなみに、以前登場した100歳の祖母はこの【近江屋】の大女将です。
【コク・キレ・アロマをまとう男】であり、【粋な江戸っ子】。
なんか、良い仕事をしたときは、
「粋(イキ)だね!中田さん!」
って褒めてください笑

===
■ 100人プロジェクト 86/100(前日比0)!!
ラスト15人!
ご協力いただける方は是非ご連絡をください。ご馳走します!笑
皆様のご協力お待ちしております。
100人プロジェクトはこちら