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令和3年4月7日 今日もクルクル通信950号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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毎日書き記すこと=記行すること。
これは放っておいたら、脳内に溜まってしまう埃やチリを、自らの手で除去しているようなもの。
マイナスイオン分解をしているようなもの。
一昨日、そのように書きましたが、今日も続けます。
毎日書き続けていると、書いていなかった時期と比べて、明らかに記憶がはっきりしています。
その記憶というのは、例えば、
〇月〇日に、誰々さんと食事に行った。あれが美味かった。△△という映画に涙した。
という「出来事の記憶」ということではなく、
どのようなことを考えていたのか?
という「思考の記憶」です。
もちろん、記憶を呼び起す際に、そのように考えたきっかけとして、出来事も呼び起されることもありますが、あくまで順序としては、
思考⇒出来事です。
あんなことを考えていたよな⇒あの出来事がきっかけでそう考えたんだわ
みたいな感じです。
しばしばブログを読んで下さっている方から、
よくあんなに過去記事のリンクを貼ることができますよね?
よくそんなに書いたことを覚えていますね?
と言われることがあります。
「覚えているから」
なんですけど笑
それができるのは、出来事の記憶ではなく、思考の記憶を書き残しているから。
起こったことだけを記述しても、そこに思考はありません。そこにとどまらず、
それを通してどんなことを考えたのか?
何を思ったのか?
何故、そう思ったのか?
を書き記そうとすることによって、一つ自らへの問いかけが生まれます。
この一段あるいは、それ以上深いところに潜ろうとする行為をするかどうか?
これが、記憶力に影響しているように思うのです。
出来事という玄米を、自分にとって最もおいしいところだけを残すように精米している。
精米歩合40%以下。大吟醸用のお米に磨いている。
と言ったところでしょうか。甘くて飲みやすいから、記憶にも残る?みたいな笑
沢木耕太郎さんの代表作である深夜特急。
これは、彼が26歳の時に敢行した、インドのデリーからイギリスのロンドンの乗り合いバスだけの一人旅を綴った旅行記です。
なんと、この作品、彼が帰国してから10年後に作品化されたものなんです。
10年後と知った時にめちゃビビりました。
なぜ、10年後にもかかわらず、こんなにはっきりとリアリティを持って描き出せるのか?
って。
「プロだから」と言われてしまえば元も子もないのですが…
ただ、このような疑問を持った方は、私だけではないようでして、実際に、多くの読者から
よく10年も前の記憶をあんなに鮮明に覚えていらっしゃいますね?
一体どうやって書いたんですか?
どうやって覚えていたんですか?
なんて質問を受けたことがあるそうです。
それに対する彼の回答は、
手紙と出納帳。この二つがあったから。
というものでした。
この旅の1年間に、「一生分の手紙を書いた」と思うほど手紙を書いたそうです。
乗り合いバスの中で。宿泊しているホテルの机で。フェリーの中で、モスクの中で。
ありとあらゆる場所で、毎日毎日手紙を書き続けたそうです。
これと同じように毎日書いていたのが出納帳。
この出納帳は、例えば、
〇月〇日カブール⇒テヘラン(バス)700円。 バナナ15円。
みたいな簡易なものらしいです。
これは、無事に旅を終えるために、生きるために必要な行為だった。とも書いていましたが。
この出納長と手紙をセットにすることで、記憶を鮮明に呼び起こすことができた。
それが結果、深夜特急に繋がった
らしいんです。
まあ、その時の手紙のサンプルがエッセイに出ていましたが、それが凄いんですが…笑
私は何も作家になりたいなんて気持ちはありませんが、ブログを950日間書き続けてきました。(もうすぐ1,000日!)
ここでは、日々の出来事を通じて、感じたことや思ったこと、考えたことを綴っています。
それは、生きる姿勢だったり、コミュニケーションの話だったり、仕事の進め方だったり、よりよく生きていく上で有益だろうと感じたことを書いてきました。
そして、ここで書いたことが「仕事のネタ帳」にもなっています。
お客様や友人から相談を頂いた時のヒントになることがあるからです。
書き始めたときに、これがそんな役割を果たすことになろうとは思いもしませんでしたが、
めちゃ有益なものになっています。
その観点で言えば、
沢木さんが旅の間に毎日書き続けた手紙が、沢木さんにとっても、読者にとっても、「深夜特急」という素晴らしいプレゼントに変換されたように、
このブログが、、将来の私自身にとっても、ご縁を頂く方々にとってもプレゼントになるように、
倦まず弛まず書き続けていきたいと思ったのです。
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【今日のうねり】
書き続けることは、未来の自分へのプレゼントみたいなものだ。
過去に書き記したことが、自分やお客様にとっての気づきや学びになることがあるからだ。
だからこそ、倦まず弛まず書き続けていくのだ。