義実家、イケボ、睡眠負債、長傘。 辞書アップデートしていますか?

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令和3年4月17日  今日もクルクル通信960号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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「明鏡国語辞書」が10年ぶりに改訂され、第三版が昨年末に発売されたそうです。

「今頃かよ!」って話ですが、神保町を歩いている時に、広告を見て知りました。

新たに追加された言葉として、例えば、次のようなものがあるそうです。

どや-がお

エモい

ぎ-じっか(義実家)

サブスク

エスディージーズ(SDGs)

いけボ

すいみん-ふさい(睡眠負債)

エビデンス(evidence)

なが-かさ(長傘)

皆さんは全部知っていますか?

私はというと、

義実家、イケボ、睡眠負債、長傘。

この四つは知りませんでした。

エモいは知っていますが、使ったことはありません。

ちなみに、

義実家は、夫または妻の実家。

イケボは、魅力的な声。

という意味だそうです。

こういった「新語」を辞書に載せる?載せないってどういう基準で選定されるのでしょうか?

辞書によって、方針の違いはあるとは思いますが、

世の中に定着して、幅広い人が使っているか

少なくとも10年は使われる可能性が高いのか?

大きくは、この二点が基準のようです。

この基準を満たしているかどうか?を決めるために、辞書の編纂者は、

蕎麦屋で、注文待ちの間にテレビを見ている時も、

カフェで隣の席の女子学生の会話を小耳に挟んだ時も、

新聞や雑誌を読んでいる時も、

いつ何時も「用例採集」に励んでいるようです。

各自の「用例採集」を元に、チームで言葉の定義づけ、追加や削除を行い、一冊の辞書を作り上げる。

5年以上昔に、「舟を編む」という原作三浦しをんさん、監督石井裕也さんの映画を見ましたが、

この辞書作りってのは大変な仕事のようです。

今回の10年ぶりの改定も、さぞ苦労があったことでしょう。

 

学生の頃に、社会の授業か哲学の授業かなんかで、

言葉が概念を作り、概念が社会を作る。

だから、言葉が社会を作っている。

という話を聞きましたが、これは本当のそうですよね。

SDGsという言葉がなければ、

環境と開発問題に対して、意識をすることもないでしょうし、

サブスクを知らなければ、

一定期間の利用に対して、定額制の支払いできるサービスを作ることってできないか?

って検討をすることもないでしょう。

意識をすることがなければ行動はできませんから、社会に変化は生まれません。

確かに、

言葉は社会を作っている

と言えそうです。

だとすれば、

辞書は、今の社会を表している本。

と言えるかもしれません。

この文章の「社会」を「個人」に置き換えたとしても、そのまま成立しますよね。

言葉が思考を作り、思考が人格を作る。

どんな言葉が脳内辞書に記載されているのか?

によって、人格が決まるようにも思うからです。

例えば、

金:何よりも一番大事なもの。

と辞書に記載されていれば、

金のためなら人を裏切っても良いっしょ!

って振る舞うでしょう。

一方で、

金:無形資産(主に人間関係)からの金利収入。

と記載されていれば、前者とは真逆で、何よりも人間関係を大事にします。

会社についても同じで、社内で流通している、基本語によって会話が成り立ち、その会社の在り方も決まっていきますから。

例えば、

利益:儲け。企業が追求するもの。その目的。

という会社と、伊那食品工業のように

利益:ウンチのようなもの。人が、いい栄養を取り、正しい活動・睡眠をとれば、いいウンチが出る。

同じように、利益は、健全な事業活動を行った、結果として「出る」もので「出す」ものではない。

利益を出すことに固執するのは、食べ物から栄養を吸収せずにウンチばかりを出そうとするような行為。

という会社では、経営の指針も実際の振る舞いも全く別のものになるでしょう。

ちなみに、ドラッカーは、

利益:企業が存続するために必要な条件であり、どこまで貢献するべきかの妥当性を計る基準。

と定義しています。

やはり言葉は、個人や会社の人格や生き様を規定するもの

と言えそうです。

だとすれば、

いかに良い言葉を自分の辞書に載せておくことができるのか?

これによって、よりよく生きることができるかどうか。が決まると言えそうです。

そのためには、

辞書編纂者に負けないくらい、言葉への感度を高く生きる。

これが、欠かせなそうです。

言葉への感度はバリサンで。

10等星が撮影可能な高感度センサーを搭載し、常に辞書の更新をかけていくのです。
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【今日のうねり】
優れた人格は個人が所有している脳内辞書によって生み出される。
だからこそ、良質な言語を採集する必要だ。
最新の高感度センサーばりの言葉への高い感度が求められるのだろう。
辞書編纂者のように生きるのだ。