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令和3年4月23日 今日もクルクル通信966号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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昆虫である蜂は、変温動物にもかかわらず、巣の内部の温度を常に37~8℃に保っておけるという独特の能力があるそうです。
冬は蓄えた蜜を食べ、それをエネルギー源として発熱することで温度を上げる。
夏は外から水を汲んできて、凄まじい速度で羽を動かすことで蒸発させ、気化熱を奪わせることで、温度を下げる。
そうして、巣の温度を一定に保っているようです。
恒温動物の我々人間は、常に体温を一定に保とうとするだけでなく、生活環境をできる限り一定に保とうと努めます。
例えば転職、異動、引越しなど、環境変化の際には、多くの人が心身にストレスを感じることが多いとは思いますが、
それは、環境の変化に伴って不慣れことが発生し、それを整えるためにすべきことが沢山あるからでしょう。
あるいは、新しい環境における、自分にとっての心地よい状態が分からないってこともあるかもしれません。
そんな気持ちの悪い状況をいち早く脱するために、日々工夫を重ね、自分にフィットする環境を作っていこうとします。
例えば、
朝何時に起きて、何時に寝るのが良いのか?
通勤があるのであれば、何時の電車に乗るのが良いのか?
といった日常生活のこともあるでしょうし、仕事面では、
上司や同僚はどんなパーソナリティの人で、どんなコミュニケーションをとるのが良いのか?
どんな仕事の進め方が望まれているのか?比較的自由にガンガン進めてよいのか?都度確認が必要なのか?
といった、職場生活のこともあるでしょう。
それらを確認し、チューニングを行い、徐々に一定の環境を作っていくのです。
そうした細かな行動は、蜂にとっての蜜を食べて発熱することや羽を高速で移動させ、温度を下げることと同じなのだとも思います。
蜂のこういった独特な能力は、生存するために身につけられたものだと思われます。
人間は、生活環境を一定に保っていないと死んでしまう、ということはないとは思いますが、
一定に保てていないと、本来自分が力を投じたいことに集中することができない。新しいチャレンジができない。ことは間違いでしょう。
動き続けていないと死んでしまうマグロのごとく、チャレンジし続けていないと死んでしまうよ
という人がいたとしたら、生活を一定に保つことは、生死に直結してしまいますが笑
環境を整えることにある程度の時間を投じ、それを一定に保てるようになると、チャレンジすべきことに使う認知や時間を増やすことができるようになります。
良い環境をを保ちながら、チャレンジができますから、生活としてはかなり「イイ感じ」になります。
ところが、そんな生活が3ヶ月続き、半年経ち、1年が経過したころには、その生活は別の意味で「イイ感じ」になっていってしまいます。
その「イイ感じ」とは、「ラク」だってことです。
初期のころは、適度な負荷のチャレンジが目の前にあり、それに向き合える環境を用意できている
という意味で、「イイ感じ」でしたから、同じイイ感じでもまるで別物です。
では、そんなイイ感じの状態にあると、更なるチャレンジのために、新しい環境変化を求めるのか?
というと、そんなことはありませんよね。
だって、今がラクですから。
ラクな今を維持するために、行動をするようになってしまうんですよね。
本来は、チャレンジをするために、環境を作ってきたにもかかわらず。
その環境を守るために、行動をするようになってしまう。
ある種の「主従の逆転」が起こってしまうことがあるのです。
しかも、これは自分で気づきにくいし、仮に気づいたとしても、変えようとするのが難しいんですよね。
では、そうした時にはどうしたら良いのでしょうか?
一歩先、半歩先を走っている人の後ろ姿を見る。
ってことは一つの方法と言えるでしょう。
その姿を見て、「こんなところで止まってらんねーや」ってエネルギーを注入してもらう。
「前を走っている人に、後ろからケツを叩いてもらう」のが一番手っ取り早いんですよね。
自分でできないから、他者の力を借りるんです。
他人の力を借りて、新しい一歩を踏み出す。
自らの手で、新しい環境を一定に保てるように工夫をし、そこでチャレンジをする。
チャレンジがラクなものになったら、再び、後ろ姿を見て、ケツを叩いてもらう。さらに一歩を踏み出す。
このサイクルを作ると、歩みが止まらない。変化し続けることができるように思うのです。
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【今日のうねり】
人間は、恒温動物だから、体温だけでなく、生活環境も一定に保ちたい習性がある。
新しい環境に入った時は、自らの手でその環境を手懐けようと工夫を凝らし、新しい環境を整えていく。
なぜ、それをするのか?新しいチャンレジをするためだ。しかし、どこかでその環境にも慣れが生じ、チャレンジがチャレンジでなくなる瞬間が来る。
その時に、もう一度チャレンジをするためには、一歩先を走る。他者の力を借りるのが良いだろう。
エネルギーをもらい、もう一度ブーストさせるのだ。
歩みを止めない人生には、他者の力を借りることが欠かせないのだ。