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令和3年5月10日 今日もクルクル通信983号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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転職活動のきっかけ、新型コロナウィルス6割強
こんなニュースが昨日ありました。
(今日は、二日連続で書いた「言葉にする力」を1回中断します)
これはリクルートが3月に実施した調査結果ですが、新型コロナが転職活動と関係ありと回答した人は、その理由として、
「会社の戦略や方向性に不安を感じたため」
「よりやりがいのある仕事をしたいと思ったため」
を挙げていたそうです。
この調査が選択式なのか?自由記述形式なのか?は分かりませんが、
選択式ですよね、きっと。
だって、自分の転職の理由が、
会社の戦略や方向性に不安を感じたってありえますか?
会社経営者なら分かりますけれども、ちょっと考えにくくないですかね。
マジで、これが理由だったとしたら、視座が高過ぎじゃないですか。
これが普通だったとしたら、私(あるいは私の周りの人)が低いってことになります…笑
私は転職を3回しましたし、先週も3人から転職の相談を受けましたが、
こんな高尚な理由の人に会ったことがないんですよね。
自分が希望するライフスタイルと今の職場が合わなくなったから
とか、
チャレンジしたいことが見つかったから。そのチャンスが来たから
とか、
めちゃ熱いお誘いをもらったから
とか
もっと、個人的な理由がほとんですよ。
なんで、選択式だろって思ったんです。
会社の戦略が不安って、ある意味、転職の理由を自分の外に求めているように聞こえてしまうので、むしろダメなんじゃね?ってすら思ってしまいます。
とは言いながら、コロナによって転職を決めたり、転職活動をしたり、実際に転職をした友人は少なからずいますが、
彼の話を聞いていて感じる一番大きな理由は、
時間ができたから。もっと言えば、
自分のことを考える時間が増えたから。
です。
会社への移動時間がなくなりましたし、打ち合わせのための会議室の移動も準備も後片付けもありません。
ワンクリックで打ち合わせ会場に「瞬間移動」ができちゃいますから、物理的に時間が増えていますよね。
時間が増えた、しかも一人の。この時間で、例えば自分の将来を考えるようになった。
これが、根底にあるのではないか?
って思うのです。
実際、私がそうだったんです。
電通を辞めた大きなきっかけの一つが、自分の時間ができたこと、でした。
当時の私は、コロナではなく、クライアント常駐になったんです。
それで、今まで週5日欠かさず通っていたオフィスの自席に通うことがなくなりました。行ったとしても、週1回程度になりました。
代わりにクライアントオフィスに自分のデスクが用意され、そこに出勤するようになりました。
毎日10時間以上滞在していたオフィスに行くことがなくなり、合わせるように、他愛のない会話を先輩や同僚とすることがなくなりました。
なんなら、残業終わりに、「一杯だけだよ?」なんて言いながら終電まで飲みに行ったり、時に(というか、しょっちゅう)終電を逃したり…
そんなこともなくなりました。
代わりに増えたのが、1人の時間でした。
クライアントオフィスのデスクでは、そんな無駄話?をする人なんて周りにいなかったですからね。
話す人がいないからって、漫画やyoutube見るわけにもいかない。仕方がないからあれこれ考えるようになったんですよね。
今のままでよいのか?
本当にやりたいことは何か?
どう生きたいのか?
って。
そんなことを考えている時に、「YCPって会社あるんだけど…」って話を聞いて、
「ちょっと、面白そうかも?受けてみるか?」ってなったんですよね。
こんなもんでした。
そして、もう一つ。時間ができたことと同じくらい大きかったことが、先にも書きましたが、
会社に行かなくなったこと
でした。
物理的な会社にいる時間=同僚先輩と過ごす時間が短くなることによって、「会社が好き。居心地よいよね」って思いが薄くなったんですよね。
言い換えると、
帰属意識が少なくなっていったんですよね。
これがデカいんですよ。
もし、一緒にいる時間が少なくなっていなかったら、今までと変わらず週5日自席に通っていたとしたら、
「転職しようかな?」って思ったとしても、
「いやでも、やっぱここ楽しいよな。居心地よいよな。わざわざ出る必要あるんだっけ?なくない?」
って気持ちが湧いてきて、一歩が踏み出せなかったと思います。
「やっぱ、ここでよくね?転職やめた」ってなっていたと思うんです。きっと、先輩と飲みに行って
「実は…転職しようと思っているんですけど」
なんて相談をして、
「やめておけよ。何言ってんだよ、ここからだぞ!!」
って言われて、
「そうっすよね、やっぱ!!」
転職をやめていたと思うんです。
だって、人って、変わるの嫌じゃないですか。恒常性を大切にする生き物じゃないですか。
新型コロナを理由に転職活動をする人がいたとしたら、
自分の時間が増えた。
会社への帰属意識も薄まった。
これが、根底にある理由なのかもしれない。
そんなことを自分の経験を振り返って思いました。
でも、これって、めちゃいいことですよね。
だって、毎日目の前のことに追われて、クソ忙しくて、
俺って本当は何をしたかったのか?
どういう生き方したかったのか?
なんて考える時間がなかった人が、考える時間をゲットできたんですから。
考えた末に、
やっぱりここじゃないかもしれない、ちょっと1歩出てみたいかも?
なんて、気持ちが湧いて、それを打ち消すような理由(会社への帰属意識)も減っているのだから、自分の気持ちにピュアに行動できるチャンスですよね。
確かにコロナのおかげで、物理的に人に会えない寂しさも、
こんなに天気がいいのに、マスクをしなきゃ、散歩もできないストレスもあるかもしれません。
でも、
自分と対話する時間をゲットした
と思えば、これ以上ない有難い時間だと思うこともできます。
この機に、よりよくいきていくのです。
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【今日のうねり】
コロナはチャンスだ。
自分のことを考える時間が増えたのだから。
普段だったらこんなことなんてできない。神様からの贈り物って思っても良いかもしれないのだ。
だから、このチャンスを生かす。
自分と対話し、よりよく生きるのだ。