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令和3年9月11日 今日もクルクル通信1119号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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仕事ぶりとは百発百中のことではない。
百発百中はサーカスの話である。
(中略)
優れた仕事ぶりとは、長期にわたり、仕事において成果を生んでいくことである。当然そこには間違いが生まれる。失敗も生まれる。
強みだけでなく、弱みも明らかになる。
間違いや失敗をしたことのない者だけは、信用してはならない。
そのような者は、無難なこと、安全なこと、つまらないことにしか手をつけない。人は優れているほど多くの間違いをおかす。
優れているほど新しいことを行うからである。
仕事ぶりを打率として解釈してください。
(『ドラッカー365の金言』 9月10日分より抜粋)
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これは例によって、毎晩寝る前に読んでいる、『ドラッカー365の金言』の9月10日分です。
読んで、真っ先に思い出したのは、電通時代の上司です。
彼のチームへの異動が決まり、挨拶に行った時に最初に言われたことが、
「失敗をしなさい。失敗をしなかったら、俺は、お前は仕事をしていないって判断するからな。」
でした。
ドラッカーと全く同じじゃねーかって話です。
当時の彼がドラッカーを読んでいたようには思えないので笑(言わずもがな、私も読んだことはありませんでしたが)
これが、彼独自の思想なのか、はたまた先輩から受け継いだものなのかは分かりませんが、
この一言は、大きなプレッシャーではありましたが、成長のエネルギーにもなりました。
事実、彼の元で仕事をしている時は、多くのミスやトラブルを引き起こしました。
その度に、「すいません、やっちゃいました。〇〇の件で…」と報告&相談に行くと、
彼は、黙って、話を聞き、聞き終えると、
「じゃあ、今からクライアントのところに謝りに行くか」
というだけでした。
実際にクライアントに、事情を説明し、深々と頭を下げてくれるんですが、部下としてはこの姿を見るのが痛いんですよね。
その時に胸に沸き起こる、「この人に頭を下げさせてはいけないな」って気持ちが、次の仕事のエネルギーになるんですよ。
そして、その失敗にについて咎められることは1度もありませんでした。
「しょうがねえじゃん、起こっちまったことなんだからさ。」って。
今から思えば、いや、当時からも思っていましたが、最高の上司でしたね。夜はタフでしたが笑
今は事故ったり、トラブった時に、守ってくれる人はいませんから、自分で何とかするしかありません。心細いなー笑
ちなみに、「仕事ぶりとは、打率である」とも書いてありましたが、
これは、”雀聖”阿佐田哲也こと色川武大さんのプロの話とも全く一緒です。
彼も、おそらくドラッカーを読んでいないと思いますので、完全にばくちを通して、辿り着いた結論なんだと思うのですが、大事なのは、通算打率なんですよね。
あまりにカッコいいので、再び引用しておきます。
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プロという観点からすると、
一生のうち二年や三年、強くて、ばくちでメシが食えたって、それはアルバイトみたいなものだ。
ばくちのプロなら、ほぼ一生を通じて、ばくちでメシが食えなければね。
アマチュアなら別だよ。他に職業があって、ばくちは趣味でやっているのなら、
ピークの間だけ打って、勝てなくなったらやめてしまって、本業に専念すればいい。
プロはそういかないだろう。
(色川武大の『うらおもて人生録』より抜粋)
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さて、今年の前半の「モラトリアム期間」、何もしていなかったという訳ではありません。
「これやったら良いんじゃねえか?これやったらおもろいんじゃねーか?」って、頭に浮かんだことは、とりあえず即行動していました。
そして、その全てが上手くいかずで畳みました、しかもソッコーで笑
でも、それらが全て失敗だったのか?
失敗だったとは思っていません。
あれをやったから、これも試してみたから、分かったことが沢山ありましたし、
それらがあったから、今の自分をまるっと肯定できてもいます。
だとすれば、そもそも失敗ってなんなんでしょうか?
地区大会決勝戦のPK戦でシュートを失敗。それが原因で4-5で負け。
これは失敗でしょうか。
その瞬間をスナップショットで切り取ったら失敗かもしれません。
でも、その半年後の東京都都大会ベスト16をかけたPK戦でバシッとシュートを決めて、勝利に貢献したとするならば、
あのPKミスは、失敗じゃないとも捉えることもできますよね。
あの時外したから、「二度と起こすまい」と思いっきり叩き込めた
と解釈することができますからね。
だとするならば、それが失敗かどうか?という認定は、時間軸を短期で取るのか?長期で取るのか?に依存する。
と言えるのかもしれません。
ちなみに、weblio辞書によると、失敗は、
物事をやりそこなうこと。方法や目的を誤って良い結果が得られないこと。しくじること。
と書いてあります。
なので、
良い結果を得られなかった時に、そこで歩みを止めてしまうこと。
これが「失敗」と言っても良いのかもしれません。
行動し続けてさえいれば、過去のそれらのミスも、全て回収することができますから、短期では失敗だったことが失敗ではなくなるのです。
そんなことを考えていたら、頭に思い浮かんだのは、あのバスケットボールを持った、スラムダンクの安西先生の姿。
諦めたらそこで試合終了だよ。
でした。
諦めることなく、倦まず弛まず歩み続けていれば、失敗はないし、失敗は優れた者の証とドラッカーも言っているのですから、
行動し続けない理由はないのです。
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【今日のうねり】
歩みを止めない限りにおいては、人生に失敗はないのだ。
例え、短期では失敗になってしまうことでも、長期では回収することができるのだから。
失敗に直面した時に、歩みを止めると本当に失敗になってしまうのだ。
短期の失敗は優れている者の証。
行動あるのみなのだ。