縄跳びができない子供と演技ができない役者。

==========
令和3年12月3日  今日もクルクル通信1200号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
==========

昨晩は、年末の恒例行事である、演出家の友人とのサシ飯。

これは、大学卒業以来、毎年12月31日に実施されていましたが、(当時はお茶w)最近は、12月のどこかに変更となっています。

この日は、一年を振り返ると同時に、一年間の自分の成長を確認する日でもあります。

もっと言えば、「あいつに負けてないか?」ということを確認する、「試金石」な日となっており、これがないと年が締まりません。

一応、昨日、彼にとっても試金石であることを確認しました笑

さて、乾杯をして間もなく彼は、

「いやー、中田。言葉だわ。言葉」

と言い出しました。

何か?っていうと、演出家という職業もまた、【言葉を武器にする仕事】だということです。

カメラの前から、あるいは、スタジオの上から役者の演技を見て、「カット!!」と声を出す。OKなのか?NGなのか?を判断する。

NGであるならば、何がNGなのか?を役者に伝える。

この伝え方に、演出家の技量が問われるから。これには、言葉にする力が欠かせないから、彼は、「言葉が大事」って言っていました。

NGをアナウンスしてから、実際に役者のところにたどり着くまでの僅かな時間、ここが勝負どころになるそうです。

何をどんな言葉で伝えるのか?

どんな言葉を投げかけるのか?

を考える時間がここしかないからです。

とはいえ、その時間は、1分もないかもしれません。カメラと役者までを歩く時間しかないのですから。

その時間内で、自分が作りたいものに向けて、役者の能力を最大限引き出す言葉を選び取らなければならないのですから、大変な言語化力を求められますよね。

しかも、NGを出す相手も、超一流の役者ばかりなのですから、考えただけで、吐き気がしますよね笑

実際、役者も、投げかける言葉で演出家の品定めしているそうです。

言われてみれば、そりゃ、そうですよね。アホな演出をリクエストする演出家の言うことなんて聞きたくないですもんね。一流になればなるほどなおさらです。

なので、その場には、切るか?切られるのか?の果し合いの雰囲気があるかもしれない。と勝手に想像していました。

彼曰く、役者への伝え方の「初級」は動きを言ってしまうことだそうです。

例えば、「泣いてください」と動作を言ってしまうということです。

でも、仮に悲しいシーンだとした場合、その気持ちを表現する方法は、「泣く」ことだけではないかもしれませんよね。

涙を流さなくても、表情で伝えることができるかもしれませんし、また別の態度で示すということもあるかもしれません。

その表現が複数あるにもかかわらず、その中から「泣く」という動作を伝えることは、指示であり、役者の考えや可能性を引き出さないので、「初級」のようです。

どんな投げかけをすれば良いのか?は皆目見当もつきませんが。

会社員の仕事に置き換えて考えるならば、

後輩や同僚に、「〇〇さんからの依頼の件、××でやっておいて」みたいに、行動を明確に指示することと一緒でしょう。

これは、確かに欲しい結果に近づきますが、

なぜこれをやるのか?

他に方法はないのか?

などの行動の背景を伝えてはいませんから、それ以上のものは生まれませんし、言われた方も成長しません。なので「人を育てない」という観点で、初級ですよね。

まあ、我々の世界ではわずか数十秒の間で、言葉を選び取らなければならない。といった緊迫感のある状況ってのは、早々ないとは思いますが。

このように、演出家には高い言語化力は欠かせないようなのですが、彼は、それを磨くために、

【2つ以上の言葉を用意して、1つを選び取る】

ということを実践しているそうです。

これは、私の考える力の師匠である、『考えるエンジン』の高松智史さんが彼のYouTube『考えるエンジンちゃんねる』で話をしている方法でもあります。

これを見た、彼は「目からウロコだった」と言っていました。まだな人は是非!

例えば、ミスをした後輩がいたときに、「バカ」と言うのか、「ポンコツ」と言うか、「お茶目」と言うのか、三つの言葉を思い浮かべて、どれが良いのか?を考える。

選び取る際に、それらの言葉の違いって何なのか?を考えるから、思考が深まるよね。言語化力ってこうやって磨くことができるよね?

という話です。

知ってはいるものの、私はなかなか実践ができていませんが…これができれば必ず磨くことができる気がします。

今朝、散歩をしていると、縄跳びを練習している親子がいました。お母さんが、

「ほら、こうやって手を回して、縄が来たら跳ぶの」って言いながら、自分が跳ぶ姿を見せていますが、子供は思うように飛べません。

全身から「萎え」を発しています。

「もうちょっと頑張ればできるから、ほら、やらないと!」

お母さんが声をかけます。

さて、どんな言葉を投げかければ、子供が跳べるようになるのか?

縄跳びができるようになるための言葉を考えてみましたが、なかなか浮かびませんでした。

縄跳びの仕方、言葉で伝えられます??

このように、至る所で言語化力は求められます。

言葉にする力を磨いていきましょう。
*****
【今日のうねり】
人に働きかけるには、言語化力が欠かせない。
人に働きかけない仕事など、存在しないのだから、全ての人に言語化力は大事な力なのだ。
それはどうすれば磨くことができるのか。
二つ以上の選択肢を用意し、それを選び取る。という訓練を続けることだ。
高い言語化力を身に着けることが、良い仕事に繋がるのだ。