【ビオトープ】を作るとそこはブルーオーシャンになる

柳家喬太郎
という噺家をご存じだろうか?
大爆笑系の落語を展開する異色の、そして落語界のスターの一人です。
落語会をやれば、即完売。
いつもは、ほどほどの客入りの寄席(例えば鈴本演芸場など)も彼が大トリを務める講演は、立ち見が出るほどの大入りです。

言うまでもなく、彼の高座はめちゃ面白いです。
古典もやるらしいですが…未だかつて1度も聞いたことがありません。
大体は自分のオリジナルの新作落語をやります。
数年前には三題噺という企画も見に行きました。中入り前(高座に上がる1時間ほど前)にランダムに、お客さんから3つのお題をもらって、そこからネタを作って披露するというものです。
それが、めちゃ面白かったかどうか?というのはさておき、わずか1時間の間でここまで作り込むんだから、凄すぎる。30分以上はネタをやっていましたからね。
忘れられないほどのインパクトがありました。
そんな柳家喬太郎のファンは他の噺家と大幅に違います。
いつもはシニア中心の寄席も、この日ばかりは若者とシニア比率が50:50。いや、それ以上に若者が多いかもしれません。
例えば、春風亭昇太師匠など他にも、若者から支持を得ている噺家は何人か居ますが…落語好きの人にとっては知りえない話、分かりようがないことですよね。
(立川談春師匠なども若者に支持されていますかね、行ったことはないですが)
だって、遠くから見れば、
落語=シニアの娯楽
なんですから。
でも、同じ落語界でも、柳家喬太郎界隈では、全くファン層が違うのです、生態系が違うのです。

週末のセミナーで、ビオトープという言葉を聞き、この柳家喬太郎を思い出したのです。
ビオトープとは、生物生息空間と訳されます。僕の理解ですと、例えば、同じアマゾンの森林でも、細かく見てみると、エリアによって固有の生物が生息していて、そこには独立した生態系が組成されている。その生物空間です。
(それによって区分けすることもできるので地理的な最小単位とも言われることもあるそうです。)
外からざっくり見ると同じのように見えるものも、虫眼鏡で見てみると、異なる固有の世界を構成してることがある
なんか似てませんか?

柳家喬太郎は、落語の世界で、他の噺家とは異なった、老若男女ファンによって生態系を作っている。チケット入手困難な世界を作っているんですよね。
独自の新作落語という世界を完全に確立することによって。

自分だけのビオトープを作ることが出来れば、そこは自ずからブルーオーシャンになる。
自分だけの超マニアックな世界を恐れることなく作っていくことが、今の時代の勝ちパターンなのかもしれません。
****
例えば、柳家喬太郎も独自の落語の世界を作ることによって、他の噺家とは全く異なるファンを獲得した。そこがオリジナルのビオトープになっている。
オリジナルのビオトープを作ることが出来れば、そこは自ずからブルーオーシャンになる。
そのためには、自分だけの超マニアックな世界づくりが欠かせない。
他と異なることを恐れず、そこから始めるのだ。