続・旅と仕事。ここが似ている

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令和4年3月26日  今日もクルクル通信1312号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
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旅と仕事は似ている。

沢木耕太郎のエッセイを引用しながら、そんなことを書いたことがあります。めちゃ好きなので、もう一度引用しますw
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例えば、旅をしていて、誰かと知り合う。そう、外国を旅していて外国人に「家に来ないか」と誘われたとしようか。

さあ、その時どうするか。

私だったらどう考えるかと言うと、世の中には基本的に親切な人が多いし、そんなに悪い奴というのはいないと思う。しかし、同時に、悪い奴がきっといると思う。

そう考える私は、どこまで行ったら自分は元の場所に戻れなくなる可能性があるかという「距離」を測ることになる。

そして、私は自力でリカバリーできるギリギリのところまでついていくと思うのだ。

もしかしたらそれは相手の家の庭先までかもしれないし、居間までかもしれない。もし女性だったら、2階の部屋まで入ったら、もう戻れないかもしれない。

要するに、自分の力とその状況を比較検討し、どこまで行ったら元の場所に戻れなくなるかを判断するのだ。

そういうことを何度か繰り返していると、旅をしているうちにその「距離」が少しずつ長く伸びていくようになる。
沢木耕太郎『旅する力-深夜特急ノート-』より抜粋
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仕事もまた、自分でできること=「距離」を延ばしていくこと。それが能力の伸長であり、成長です。だから、この観点でいえば、「仕事と旅は似ている。」って考えています。

少なからぬ人が1人旅をしたことがあると思います。私も大学院生の時に、ヨーロッパと南米に行きました。

それ以前に、大学の卒業旅行で、部活同期とハワイ。仲良し三人組でヨーロッパに行っていたので、複数人での海外旅行からの一人旅でしたから、これもある意味、距離を延ばしたと言えるでしょう。

旅をするということは、家を出るということです。当たり前すぎますが。

家を出るということは、見送る人がいます。これまた当たり前すぎですが。

私の一人旅の時で言えば、見送る人は両親でした。おそらく、かなり心配だったと思うんですよね。初めての海外旅行ではないと言え、一人旅ですから。

もしかしたら、両親からすれば、人数が多かろうが少なかろうが、あんまり関係ないのかもしれませんが。

異国の地に息子が行ったという事実だけがあり、今はどこにいるのか?飯は食えているのか?事件にあったりしていないのか?これが心配で、これは人数とさほど関係ないと思うからです。

まあ見送る側に立ったことがないので、単なる想像でしかないですが。

この親の心境は、仕事においての上司の心境に近いのではないか?って思うのです。もちろん、上司になったこともないので、こちらも単なる想像でしかないですがw

あいつに任せている仕事、大丈夫か?最近報告ないけど。「便りの無いのは良い便り」ってことで、ほっといて良いのかね。

でも、事故ったら嫌だよな、心配だなぁ。電話するか?いや辞めよう。

きっと、こんな自問自答を繰り返している。あるいは、本人には直接聞けないから、先輩に探りを入れる。そんなことをしているんだと思うんです。

劣勢の試合展開をしているボクサーのセコンドとも似ているのかもしれません。

これ、タオル投げるか?いや、まだいけるか?今、投げたらあいつ怒るよなぁ?でも、このまま行ったら、身体がぶっ壊れるか?

みたいな。

「ビジネスは命かかってねーだろう、ボクサーと一緒にすんなよ!」なんてセコンドの方に言われてしまうかもですがw

でも、両親も上司もセコンドも見守る立場で言えば一緒ですよね。

では、見守る人に求められることは何か?

おそらく「耐える力」なんだと思うのです。

「って、見守ったことがないのに言うなよ!」ってツッコミはお控えくださいww

心配だからと言って、安易に、「アレ、どうなってる?報告して。」とか、まだリカバリーの余地があるのに、「これ、やばいじゃん。こっちで巻き取るわ」

とか、やってしまうと、部下が距離を延ばせないんですよね。だからけっこう耐えなきゃいけないんです、きっと。

もちろん、言ってしまう、巻き取ってしまう方がラクはラクです。

でも、言われた方は、「結局、この人がでてきて、自分でやっちゃうのね。じゃあ、別に俺、いらなくね」とか、「やっぱ、俺のこと、信用していないんでしょ」

みたいなことを思って、仕事への意欲が失われていく。だから、タイミングがめちゃ重要になるんですよね。

これは経験アリなので、よく分かります!ww

ピッチャーの交代タイミングを考える、野球の監督も近しい心境なのかもしれません。

ただ、監督は、チームを勝利に導かなければならないですし、上司は、仕事をきちんと納品し、お客様に価値を提供しなければなりません。

だから、

マネージャーは、そのタイミングを見誤るわけにはいかないんです。

見守る人間がいる。そして、彼らもまた、距離を延ばさなければならない。この点においても、仕事と旅は似ている。と言えるのかもしれません。

「距離と成熟度」に関係アリですね。
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【今日のうねり】
旅と仕事は似ている。
それは、見守る人間がいる、という観点でも、旅をする人間も見守る人間も、その距離が成熟度を表す。という観点でも同じだ。
どちらの立場になったとしても、距離を延ばし続けて行くのだ。