==========
令和4年3月29日 今日もクルクル通信1315号
本ブログは、(株)SURGING中田雅之のブログです。
今日もクルクルうねって、胸にぐっとクル気づきを書いていきます。
==========
最近は、散歩ルートを変更していたのですが、今朝は、満開の桜にそそられて、いつもの公園ルートに戻しました。
このルートと言えば、トイレのおじさん!いらっしゃるかなーと思いながら、前方を覗き込むと、愛車のヤリスを確認し、一安心。
「おじさーん、おはようございまーす。お元気ですか?」水洗いを終えたとおじさんに声掛けをさせてもらいました。
「おぉ、久しぶりだねー。お兄ちゃんさ、俺さ、今月で終わることになっちゃったんだよ。」
「えっ!?どういうことですか?しかも、今月って、そんな急な話、アリなんすか?」
「俺たちの業界ではアリなんだよ。来月からさ、新年度だろう。急遽現場がいくつかなくなっちゃったんだよ。
で、どうするか?ってなったらさ、若い奴に仕事をやらせてあげなきゃいけないだろ。
そんで俺が辞めることになったんだよ。まあ首切られたってところだな。」
「んまあ、それはそうかもしんないんすけど、いくらなんでも急すぎですよ。」
「俺らの業界じゃよくあることだからさ。引き継ぎで一応5月いっぱいは来ることになるから。また声かけてよ。」
「もちろんです」
いつもだったら、「もう行かなきゃいけないんですけど…」ってオーラを全開にしてもw、話を辞めないのに、今日はサクッと、終わってしまいました。
そのまま、桜を見ながら散歩を続けたのですが、「引継ぎで、5月いっぱいまで入るって話だけど、それが本当かどうか?も分からないし、後任の都合で、時間帯が変わるかもわからんぞ」という不安がよぎり、折り返して、名刺を渡すことにしました。
対面を増やしてるんで、名刺は常にカバンに入っています笑
「おじさーん。度々すみません。名刺を渡させてもらっても良いですか?」
「おお、ありがとう。だけどなぁ、ないんだよ。俺」
「全然かまいませんよ、そんなの。貰ってください。電話番号も書いてあるので」
「でも、お兄ちゃんと俺、別に接点もないだろう。」
「そんなこと言わないでくださいよ、お茶とか食事とかご一緒させてくださいよ。」
「そうだなぁ。落ち着いたら電話するよ。急な話だったから6月以降のことは何も決まっていないんだけどさ。」
「そうなんですね。でも、落ち着いたら連絡くださいよ。じゃあ、また!」
やっぱり、今回も簡単に身柄をリリースしてくれましたw
どう考えても元気なかったです。初めてあんなおじさんを見ました。
でも、そりゃあそうなりますよね。2月中旬の正月休みの直前も、「俺は休みたくないんだよ。体がなまっちゃうから。毎日働くのがいいんだよ。でも、休みは取らなきゃいけないからなー」
と言い、休みが明けたら明けたで、「いやー、ほんとに暇だったなぁ、やることないわ、俺、休みいらないわ。」って言ってるような方ですからね。
まさに、本田静六よろしく、『仕事が道楽』みたいな方ですし、そこが、私が一番リスペクトしているところでした。
おじさんが右手に持っていたゴミ袋には大量の空き缶が入っていました。
ゴミの総量も通常の10倍はありましたね。完全に花見客です。確認ですが、公衆トイレの中にはゴミ箱はありません。
まあゴミを捨てる人は、ゴミ箱があろうかなかろうが、捨てるのだとは思いますが、酷かったのは、公園の出口のゴミ箱です。
投入口が完全に塞がるほどゴミが突っ込まれているのは言うまでもなく、ゴミ箱の外にも、50㎝四方の地面に、膝下くらいまでゴミが積まれていました。
通常は、ゴミが置かれる場所ではないので、まだ、カラスたちがまだ気づいていないのか?荒らされていなかったのが、せめてもの救いでしたが、お陰様で、せっかくの満開の桜が台無しですわ。
この光景、『割れた窓理論』そのものですよね。
~~~~
割れたまま修理されていない窓のそばを通りかかった人は、誰も気にしていないし、誰も責任を取っていないと思うだろう。
まもなく他の窓も割れる。すると無法状態の雰囲気がたちまちそのビルから向かい通りへと伝わり、ここでは何でも許されるという信号を発し始める。
都市においては、たとえば、落書きや風紀の乱れ、あつかましい物乞いなど、比較的些細な問題のすべてが割れた窓と等価であり、より深刻な犯罪の呼び水になる。
『急に売れ始めるにはワケがある(ティッピングポイント)』より抜粋
~~~~
最初の人は、投入口にゴミを押し込んでも入らないんで、これくらいだったら大丈夫だろう。ってゴミを地面に置いたんだと思うんですよね。
後から来た人も、ゴミ箱は満杯だし、地面にゴミを置いている人もいるから、この程度のゴミだったら良いだろう。って、先人に続いたんですよね、きっと。
その後に来た人も、まあ本当のダメなんだけど、既にゴミを置いている人もいるから良いだろう。って、ゴミを置く。
こんな連鎖で、後の人は、何も罪悪感を感じることもなく、ゴミを置いて行ったんですよね、たぶん。
でも、こういう心ない人達が花見を楽しめるのは、トイレのおじさんや、公園の清掃員の方のおかげなんですよね。
「もっと感謝をして、キレイに使用せい!」と、マジで思います。
それにしても、トイレのおじさんと会えなくなるのは悲しいですね。
落ち着いたら、もっと話聞かせてもらって、それを書籍化できないのか?
以前立ち上がった考えが、うっすらですが、蘇り始めました笑
「春は出会いと別れの季節」とは言ったものです。
*****
【今日のうねり】
小才は、縁に出会って縁に気づかず
中才は、縁に出会って縁を生かさず
大才は、袖振り合う縁をも活かす
トイレのおじさんとのご縁も今後も大切にする。まずはお茶から。